オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『僕のミッシー』

The Wrong Missy, 90min

監督:タイラー・スピンデル 出演:デヴィッド・スペード 、ローレン・ラプカス

★★★

概要

違う方のミッシー。

短評

“多弁なMiss ビーン”といった趣の変人が大暴れするコメディ映画。終盤の予定調和は「もう少し頑張れよ」と呆れるほどの手抜き感だったが、ミッシー役ローレン・ラプカスの演技は圧巻だった。めちゃくちゃウザいし、絶対に関わり合いになりたくない。でもちょっとだけ可愛い気もする。ストーリーはともかく彼女のキャラクターでもっている一作である。

あらすじ

ブラインドデートで変人女ミッシー(ローレン・ラプカス)とマッチングしてしまったティム。それから三ヶ月後、ひょんなことから知り合った別のミッシー(モリー・シムズ)と意気投合し、彼女こそが理想の女性だと確信。同僚ネイトに煽られてハワイへの社員旅行にミッシーを誘ったところ、見事に了承を得るのだが、なんと飛行機に現れたのは変人女の方だった。

感想

Mr.ビーンの如き奇行を繰り返すミッシーの姿を楽しむ。その一点勝負な映画である。彼女のキャラクターが気に入れば楽しめるだろうし、そうでなければただ不快なだけだろう。“違う方のミッシーを誘ってしまった”という状況設定も上手く使えているとは言い難く、ストーリーに褒めるべき点はどこにもない。

それでも楽しいのはミッシーのキャラが圧巻だから。最初のデートでトイレから逃亡しようとするティムを追いかけてくる時点で可笑しいし、飛行機内での“手コキ起床”が機体の揺れと共にフィニッシュするというネタも好きである。絶対に死ぬであろう崖からの飛び降りで無傷だったり、ティムの元婚約者ジュリア(サラ・チョーク)とバス(Break Up Sex)に乗って3Pしようとするのも笑える。彼女のキャラは完全にツボって全くハズさなかった。

シャークケージ(劇中では「シャークタンク」表記)のシーンがある。これまでに三十郎氏が観てきたサメ映画の9割以上よりも遥かにしっかりとサメが描かれている。決して高額予算の映画というわけでもなかろうに。こうなるとサメ映画とは一体何であるのかを考えずにはいられない。哲学的問いである。

戸惑いながらもティムがなんだかんだでミッシーに惹かれはじめ、そこに“真・ミッシー”が出現。ティムは選択を迫られるも、奇人の方のミッシーを選ぶ。この予定調和的で予想と寸分の違いもない結末自体は許容範囲内なのだが、ミッシーのキャラクターを歪めてしまうような描写があるのは残念だった。彼女はティムのスマホに「変人女が云々」というメッセージがあるのを発見して傷つき、ハワイから帰ってしまう。そんな繊細なキャラクターじゃないだろう。いきなり普通の女の子になるな。

ミッシーが「ヘルスター」というキャラクターになりきる場面がある。何のキャラクターなの?