オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『アン・ハサウェイ 裸の天使』

Havoc, 85min

監督:バーバラ・コップル 出演:アン・ハサウェイ、ビジュー・フィリップス

★★

概要

退屈する金持ち白人娘。

短評

アン・ハサウェイが脱いでいる映画。三十郎氏は本作に対して“売れる前に脱いでた”というお宝映画的なイメージを抱いていたのだが、彼女は映画デビュー作『プリティ・プリンセス』の時点で既に売れていた。本作と同じ2005年に公開された『ブロークバック・マウンテン』でも脱いでいたことを考えると、脱ぐことでアイドル女優からの脱皮を図っていた時期らしい。内容的には10代の薄っぺらい悩みを薄っぺらく描いた一作であり、おっぱい以外には特に見所もないのだが、一応の目的は達せられた。

あらすじ

LAに住む女子高生アリソン(アン・ハサウェイ)。両親との関係には問題があるものの、何一つ不自由ない暮らしを送るアリソンだったが、彼女はそんな暮らしに退屈していた。ある夜、彼女は恋人のトビーや友人のエミリー(ビジュー・フィリップス)らとメキシコ系移民が暮らすイーストLAを訪れる。そこで目にしたのは、いつもは悪ぶっているくせに売人にビビって失禁する恋人の姿だったが、アリソンはそのスリルが忘れられず、ヘクトルらの売人グループに心惹かれていく。

感想

「守られてる生活って退屈なのよね~」と不満を漏らすアリソン。三十郎氏は「甘ったれんな、クソガキ」以外の感想が何も浮かばないのだが、こうした“若手有閑階級”の話はよく描かれており、ハリウッド業界人にとっては身近な存在なのかもしれない。そんな“悩める10代”がスリルを求めて危険な目に遭うという話なのだが、危険の程度が極めて低く、どこまでも生温い話だった。『ブロークバック・マウンテン』とは異なり、非常に安っぽい内容は“売れる前の汚れ仕事”の感が色濃い。

ヘクトルたちと仲良くなり、彼らがパーティーをしているモーテルを訪れたアリソンとエミリー。そこで「仲間に入れて」と申し出た彼女たちに対し、ヘクトルは「入会の儀式」「サイコロの目と同じ数の男とヤッたらOK」との条件を出す。サイコロを振ってヘクトルと交わらんとするアリソンだったが、直前に「やっぱり無理」とNG宣言。三十郎氏もヘクトルも「は?」となるわけだが、心優しいヘクトルは「何もしないなら帰れ」と某メンバーみたいなことを言って中断してくれる。「私はヤるわよ!」とノリ気だったエミリーも二穴プレイは予定外だったらしくて「ギャアアア」と悲鳴を上げると中断してくれたし、レイプで告発されたギャングたちが気の毒に思えるくらいだった。

二穴プレイにショックを受けて警察に訴え出るも、アリソンから「あんた同意してたでしょ!」と言われて再度ショックを受けるエミリー。彼女が“自殺未遂ごっこ”をするのにアリソンが全く焦らない辺りに彼女たちの生温さが(ここだけはいい意味で)象徴されていたと思う。その一方、仕返しにやって来たギャングとエミリーの敵討ちに行ったトビーたちの対決については、出来心の帰結としての破滅をきっちり描いた方がよかったのではないかと思う。あの中途半端さは何なのか。

金持ち白人娘の悩みについては全く興味が湧かなかったものの、イーストLAが「白人が行っちゃいけない場所」と言われていたり、金持ちのガキが退屈な白人文化への反発で黒人の真似をしているといった描写は面白かった。

アン・ハサウェイが脱ぐのは三回。一度目は、恋人トビーとのカーセックスのシーン。描写としては口淫ではあるものの、流石に処女なのでヘクトルとの本番を拒否したということはないと思うのだが……。咥えながら身体を触ってくれるのであれば、どうせなら乳首を責めてくれるとなおよいかと思う。二度目は、アリソンを取材する友人エリックを「私が好きなんでしょ」と誘惑するシーン。おっぱいまで放り出されて「君は寂しい人だと思う」と何もしないエリックはゲイだったのだろうか。三度目は、ヘクトルと交わる未遂のシーン。隣のベッドで股間を弄られるエミリーの姿を見て急に不安になるアリソンなのだが、あの時の心理状態がよく分からない。