オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『美しき暗闇の中で』

Samaya svetlaya tma(The Lightest Darkness), 83min

監督:ダイアナ・ガリムジヤノワ 出演:ラシード・アイトゥガノフ、コリヤ・ノイケルン

★★

概要

探偵と脚本家とピアニスト。

短評

ロシアのモノクロ映画。感想は一言。あー、わけ分からんやつや。これだけで終わってしまうので感想を書くのをやめようかとも思ったが、観た事実を一応記録だけはしておくことにする。三十郎氏と同じく「わけ分からん」と思って検索した人が当ブログに辿り着いたならば、ここには提供できる解説など存在しないことだけは申し上げたい。

あらすじ

N市行きの鉄道に乗り込んだ探偵のルスラン。彼と同じコンパートメントに乗り合わせたのは、脚本家のアリーナ(イリナ・ゲボルギャン)とピアニストのエリナ(マリーナ・ボイトゥク)の二人。近頃、「果物屋」と呼ばれる連続殺人犯が世間を賑わせており、アリーナは事件を題材として犯人視点の脚本を書こうとしているのだとか。この鉄道もまた事件の現場となっており、アリーナは添乗員たちに聞き込みをするのだが……。

感想

「モノクロ」「鉄道」「殺人事件」「探偵」──これだけ揃えば、古い映画か、あるいは過去を舞台とした物語のようだが、本作は現代の話である。一人一台マックブックを持っているし、ラジオからは「インスタグラムで目撃情報が」と聞こえてくるし、アリーナも“PCゲーム”の脚本家である。アリーナが「今時ベタじゃないものなんてない。古い題材に新しい視点を見つけないと」と語っていたので、本作の狙いもそこにあるのかとは思うが、難解さばかりが先走っていて、その意味するところはよく分からなかった。

本作の物語は二つの軸で進行する。第一に、鉄道パート。こちらの主人公はアリーナ。彼女は脚本を書くために「果物屋」のことを調べている。第二に、ルスランパート。彼は失踪事件を調査しているらしく、そちらの回想が時間を遡っていく形で描かれる。そして、二つの軸が“最初”と“最後”で交錯し、遂に果物屋の正体が……というわけではなく、ルスランのよく分からない内省的な話になっていた。映像と出演している女優たちは綺麗だったが、そこから何かを読み解こうと努力できるほど集中力が続かなかったのが現実である。仮に集中していても何か分かったとは思えないが。正直に言えば、誰が誰なのかすら把握できていない。

前衛映画や実験映画の愛好家以外に楽しめる映画だとは思えないが、雰囲気だけはいいので、眺めている分には“辛い時間”になることはないと思う。ただ間抜け面を浮かべることになるだけである。

美しき暗闇の中で(字幕版)

美しき暗闇の中で(字幕版)

  • ラシード・アイトゥガノフ
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