オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2』

Conan the Destroyer, 101min

監督:リチャード・フライシャー 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、サラ・ダグラス

他:ラジー賞最低新人賞(オリヴィア・ダボ)

★★★

概要

任務:姫の護衛と“角”の入手。

短評

シリーズ二作目。前作のダークな雰囲気が薄れて全年齢対応のファンタジー映画に変化していた印象である。エログロ要素が弱体化している点については残念だったものの、常に上半身裸のシュワちゃんが見せびらかしている圧倒的筋肉の輝きはそのまま(全ての部位が凄いが背中どうなってるの……)。また、前作で物語の核となっていた復讐の要素が上手く消化できていなかったことを考えると、本作くらいの“軽さ”がある方が脳筋映画的にはちょうどよいのではないかという気もする。

あらすじ

盗賊マラクといるところを女王タラミス(サラ・ダグラス)に襲われた剣士コナン。彼の実力を認めたタラミスは、バレリアを蘇らせる代わりに姪ジェナ(オリヴィア・ダボ)の旅の護衛を務めるように請う。タラミスは“眠れる神”ダゴスを復活させるための“角”を求めており、そのために必要な“悪魔のハート”はジェナにしか触れることができないのだ。コナンは旧知の魔術師アキロ、道中で知り合った女戦士ズーラ(グレース・ジョーンズ)を仲間に加え、魔術師トスアモンの城を目指す。

感想

湖の真ん中にあるトスアモン城。「出発は明朝だ」と行ってコナンたちが眠っていると、鳥に変身したトスアモンがジェナを攫ってしまう。ここで任務が「宝石ゲット」+「姫救出」に変化するはずなのだが、細かいことは無視してトスアモンと戦えば全てが片付く辺りがいかにも筋肉映画的展開である。

「待っていたぞ、コナン」みたいなノリで自信満々のトスアモン。何かとっておきの秘策があるのかと思いきや、脳筋らしく後先考えずに鏡の部屋に一人で入り込んだコナンを魔獣化して迎え討つだけである。この時、トスアモンは分身状態で出現するのだが、戦う時には一体にまとまっている。逆だろう。また、彼には物理攻撃無効という特性もあるのだが、これも鏡を割られただけで無効になる。コナンに「剣と魔法では分が悪い」とまで言わせ、せっかく魔術師アキロも招集したのに、ほとんど物理戦で負けていた。ラスボスみたいな強者面した割には弱い老人である。

トスアモンがあっさりと敗退し、コナン一行は角を手に入れるも、女王タラミスが裏切る。バレリア復活の約束は嘘であり、彼女は角の入手後にコナンたちを処分した上でジェナを生贄に捧げるつもりだったのである。その企みを知ったコナンがタラミスの城に乗り込んで第二戦。ここで復活したダゴスと戦うのだが、この「神」というよりは「魔獣」なクリーチャーがあまり強そうには見えず、普通に人間と戦っているシーンの方が迫力があっていいという事態を招いている。前作に引き続き、このシリーズはバランス配分を間違っているところがある。

“剣と魔法の物語”の割にはほとんど筋肉で解決してしまう話ではあったものの、アキロの魔術は便利である。彼が呪文とは言い難い呻き声を上げながらヘンテコなジェスチャーをすると、攫われたジェナの居場所が分かったりする。また、敵の魔術師と魔法バトルを繰り広げるという活躍も見せるのだが、これが“扉の開閉”を巡るショボいものというのが本作最大の笑いどころだった。

ジェナに「あの人を助けて」と言われ、脚の鎖を切っただけでコナンを命の恩人扱いしてついてくる女戦士ズーラ。ジェナに「男を誘惑する方法」を問われて「Grab him, and take him!」と答えるパワフルな彼女のインパクトが強烈だったのだが、演じるグレース・ジョーンズは『007 美しき獲物たち』の前年に本作に出演している。シュワちゃんに続き発掘力の高いシリーズである。

残念ながら前作でノミネート止まりだったシュワちゃんに対し、本作で見事にラジー賞を受賞したジェナ役のオリヴィア・ダボ。当時15才だったそうである。胸元がチラチラしていたので生贄に捧げられる時にでも脱いでくれないかと期待していたのだが、この年なら脱ぐはずもないか。

復讐というシリアス要素がなくなり、コナンの台詞も増えている気がしたのだが、彼が言い回しの間違いをイジられるシーンがある。これは当時のシュワちゃんを少々バカにしたメタなネタだったのだろうか。