オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『失踪2』

실종2(Missing 2), 88min

監督:チョ・ソンギュ 出演:ハム・ウンジョン、ソ・ジュニョン

★★

概要

山荘に集まった三人。

短評

「これって本当に同じシリーズなの?」と疑いたくレベルで繋がりを感じられないシリーズ二作目。陵辱スリラー路線は影も形もなく消え去り、どちらかと言えばブラックコメディになっていた。予想していた内容との落差から大いに拍子抜けしたものの、観ている内に「これはこれで悪くないかな……」と思えてきたのだが、登場人物が状況を引っ掻き回すためだけの行動している感が強く、やはりイマイチだった。

あらすじ

アウトドアメーカーへの就職を志し、ウォルタ山登山による最終面接にやって来たソニョン(ハム・ウンジョン)。社長の“毒キノコ”(キム・ヘナ)の愛人をしているが、自身の仕事に不満を感じている俳優アジン。消えた金を追い、持ち逃げした男を探しに来た悪徳刑事ソンホン。それぞれに秘密を抱えた三人の運命が、ウォルタ山で不運にも交錯する。

感想

事の発端はアジンから。カーセックスを終えた毒キノコが電話で別の若手俳優をプッシュしているのを聞いて激昂し、彼女を絞殺。彼女の遺体を捨てるべく山中を遺体を背負って歩いているところでソニョン(と同じく受験者のパク)に遭遇。ゴルフクラブでパクを殴り殺すもソニョンに逃げられ、彼女が逃げ込んだ先の山荘には持ち逃げ男を殺したソンホンがいる。そこにアジンもやって来て……という流れである。

「そいつは人殺しだ!」「そっちこそ人殺しでしょ!」「金払うからそいつを殺してくれ!」「金が目的でしょ。在処を教えてあげる」と、最も強い“暴力”を有するソンホンを中心として残りの二人が争いつつ、当のソンホンが「どうしようかな~?」みたいな構図である。この様子は滑稽で楽しいのだが、訳ありな三人が山荘に集まった時の“不運”の要素を上手く活かしきれておらず、無理やり場を混乱させようとしている感がどうしても強く出てしまっていた。

初めの内は「バカやってるな~」というのが楽しいのだが、次第に「これじゃバカ過ぎる……」という感想が上回ってしまう。俳優たちの演技も(コメディ路線ということもあって)大げさ過ぎて、極限状況で人間が見せる滑稽さのギャップで笑わせることに失敗していた。

登山服で(最終ではない)面接にやって来て、韓国国内の山の標高を連呼することで山への愛を表現するソニョン(その割には登山が得意そうには見えない)。この不思議ちゃんが抱えている無駄に大きなリュックの中身が……というのが一つの“オチ”になっているのだが、これも“訳ありの三人”を揃えるためだけの無理やりな設定となっており、それが登場した時に物語の印象を変化させてくれはしなかった。そもそも、いくら最終面接が山で開催されるとは言え、そんなところに持っていく意味が全く分からない。別の機会に登山して捨てればいいだけだし、他の部位はどうした。

面接でダダ滑りしたポンコツなソニョンだったが、そんな彼女を「私と山に登るかい?」と最終面接に呼んでくれる優しい理事。彼のスマホケースには女性の顔と思しき写真が大量にプリントされていたのだが、ドルヲタなのか。主演のハム・ウンジョンがT-ARAというアイドルグループに所属していることと関係あるのだろうか。続編は企画段階からこの内容だったのか。それとも、アイドルの彼女の出演を前提としてこんなヌルい内容になったのか。

DESIRE <TYPE-A>

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  • アーティスト:EUN JUNG
  • 発売日: 2019/06/12
  • メディア: CD