オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『レゴ(R)ムービー2』

The Lego Movie 2: The Second Part, 107min

監督:マイク・ミッチェル 出演:クリス・プラットエリザベス・バンクス

★★★

概要

シスター星雲へと拉致された仲間を救え。

短評

「全て3DCG」というのが信じ難いレベルの高い表現力を誇るシリーズ二作目。前作のオチだった“子供の遊び”という設定を上手く利用し、現実の出来事とリンクさせたストーリーを見事に作り上げていた。また、本作は“創造主”の妹ビアンカブルックリン・プリンス)が創り上げた世界と対決する内容となっているため、遊ぶ人によって全く異なる世界を創造できるというレゴの“自由度”という特性を表現することにも成功している。パロディネタも可笑しかった。

あらすじ

ロックシティをデュプロ星人が襲う。破壊と再生の日々を繰り返して5年、エメットたちは荒廃した“ボロボロシティ”で新たな生活を営んでいた。そんなある日、メイヘム将軍率いる宇宙人が街を襲い、ルーシーやバットマンたちが連れ去られてしまう。彼らを救出すべく“ステアゲート”を通ってシスター星雲を目指すエメットは、レックス・デンジャーベストという男に出会う。

感想

今回はメタ演出が多めである。妹ちゃんが「この子たちも私と遊ぶの」とルーシーを“誘拐”し、兄が彼らを取り戻しに行く。そうすると当然ケンカになり、「仲良く遊ばないなら全部片付けなさい!」という“アルママゲドン”が発動するわけである。このありきたりな現実の描写を頻繁に挿入しておくことで生まれる、「このチンケな出来事から、ここまで壮大な物語が誕生するのか!」という子供の持つ無限の想像力に対する感動が、なんとも言い難い滑稽さで笑わせてくれるのである。

実写パートを増やしたことにより表現の面でも“コマ撮りにしか見えない”場面が増えていた。実写パートでレゴのキャラクターたちが動く場面は流石にコマ撮りではないかと思ったのだが、少なくともWikipediaには「全編CGアニメーション」と書いてある。この違和感のなさは凄い。照明の計算が完璧なのだろう。そこには全く“浮いた感じ”がなく、動きについても“現実版”に対応させている。キャラクターがアップになった時に分かるのだが、傷や指紋のような汚れまで再現されており、ディティールへの拘りが尋常ではなかった。どこからどう見ても本物のレゴブロックが動いているようにしか見えない。

“ボロボロシティ”は完全に『マッドマックス』の世界だった。配給のワーナー・ブラザース繋がりでパロディ可能なのか。同じくワーナー繋がりのジャスティス・リーグのメンバーは、アクアマンだけ実写版と同じジェイソン・モモアが声優を務めている。“古臭い初代”のアクアマンも登場するため、我々のよく知るデスメタルバンドのような風貌はモモアが確立したものという背景があるのだろう。“ダクトにいるブルース・ウィリス”役がブルース・ウィリスだったのも笑った。『ダイ・ハード』は20世紀フォックスだが具体名を出さなければOKなのか。その辺りの事情はよく分からないが、レゴ(R)は映画界の会社の垣根を超える。そして、とにかく楽しいことは間違いない。

大量のパロディネタで笑わせてくれる一作だが、元ネタに頼らない妹ちゃんの方がオリジナリティがあると言えるだろうか。それとも、三十郎氏の知らない女児アニメの元ネタがあるのか。

“頭にこびりついて離れない音楽”が本当に嫌いなのだが、本当に離れなくなって怖い。

ほぼ声だけの出演となったウィル・フェレルも要所で笑わせてくれた。ボンクラ男を演じさせれば天下一品である。

レゴ(R)ムービー2(字幕版)

レゴ(R)ムービー2(字幕版)

  • 発売日: 2019/06/26
  • メディア: Prime Video