オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ディープ・ブルー2』

Deep Blue Sea 2, 94min

監督:ダリン・スコット 出演:ダニエル・サブレ、ロブ・メイズ

★★

概要

賢いサメに襲われる話。

短評

邦題詐欺ではない。正当な続編である。ヒット作の続編というものは、どうしても劣化が避けられないのが定説であるが、これは本当に酷かった。あの『ジョーズ』に次ぐサメ映画と名高いオリジナル版を貶めることを歯牙にもかけぬ姿勢はむしろ清々しく、単にダメになっただけでなく、ほぼ全ての面において驚愕のパワーダウンを果たしている。“続編”とは名ばかりで焼き直しのストーリーを、無名の役者がチープなセットやCGと共に演じるようなポンコツ映画を、どうして作ってしまったのか。解せない。

あらすじ

サメの保護活動家ミスティ(ダニエル・サブレ)に製薬会社の富豪デュラントから声が掛かる。共に招聘された神経学者の夫妻と一緒に海上研究所に行ってみると、そこではサメを利用した向知性薬の研究が行われていた。しかし、凶暴化して制御不能となったサメたちが施設に攻撃を仕掛け、ミスティたちは決死の脱出を試みる。

感想

酷い。本当に酷い。キャラクター性の違いこそあるものの、物語の基本的な設定と流れはオリジナル版とほぼ同じである。女性科学者とマッチョマン、そして黒人社長。この三人がメインキャストで、知性を持ったサメが人を襲う。もしこの世に一作目が存在しなければ、“ショボいけど設定は悪くない映画”という評価を勝ち得ただろうが、ほとんど同じことをしているだけに、ダメな部分ばかりが強烈に目立ってしまう。どうして“似たような話”ではなく“(ほぼ)同じ話”にしたのだろう。一作目の設定を引き継ぎ、少しだけヒネリを加えてみれば、一応は“続編”として成立させられただろうに。

約20年ぶりの続編なのだが、その間に技術が飛躍的進歩を遂げたはずのCGの質ですらオリジナル版に劣っている。最も容易にクオリティ・アップを図れるはずのCGですらそうなのだから、他の点については言うまでもない。海上研究所は外観から明らかにスケールダウンしており、内部のデティールが完全に“セット”である。一応は背景合成で外の海が見られるようになっているが、節約のためなのか、それすらなるべく映らないように配慮されている。また、アニマトロニクスと呼ぶのがはばかられるサメの“ハリボテ”は動きが著しく制限されており、なんだか悲しくなってくるレベルだった。

ほぼ前作の流れを踏襲している本作だが、一応は“ヒネリ”と呼ぶべき要素がある。ボスサメのベラが妊娠しており、彼女の子供たちが施設内に侵入して人間を襲うのである。お分かりいただけるだろうか、この「大きなサメはCGのショボさが目立つの小さいのにしてみました」感を。確かに巨大サメよりは見た目がマシな気もするが、これでは“ピラニア映画”的な文脈になってしまい、求めている迫力が得られない。ピョンピョンと水面を飛び跳ねてもかわいいだけである。お約束の首パクッのシーンだけは気合いが入っていたので、全てこのクオリティでやってくれればよかったのに。なお、ミスティは長年サメと共に泳いできた経験からベラの妊娠を見抜くのだが、検査の結果を完全に無視して自身の直感を信じ抜いており、彼女を“サメ研究者”と呼んでよいものなのか非常に疑わしかった。

ダメダメだらけで、何もオリジナル版を上回る点がないと貶したくなる本作であるが、一つだけ勝っている点がある。主人公のおっぱいの大きさである。これが大変に大きく、ウェットスーツのジッパーが閉まりきらずに谷間が露出されている。着替えのシーンでは割と鍛えられて引き締まった肉体が拝めるのも嬉しく、サメよりもおっぱいの方が気になる映画であった。本作のOPクレジットは007風のメローな音楽と共に海中の映像が流れているのだが、「これではサメが美女要員だ……」と思っていたら、この巨乳美女がちゃんと登場するのである。なお、彼女は顔も確かに美人ではあるのだが、あまり特徴がなく、他の映画に出ていても気付かないと思う。それでも巨乳美女なので好きである。それだけで二つ星としたに等しい。

なお、主人公が巨乳美女であるという以外には魅力的なキャラクターが存在せず、誰も助かってほしいと思えないのも致命的だったように思う。

ディープ・ブルー2(字幕版)

ディープ・ブルー2(字幕版)

  • 発売日: 2018/09/05
  • メディア: Prime Video