オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『トランスポーター3 アンリミテッド』

Transporter 3, 103min

監督:オリヴィエ・メガトン 出演:ジェイソン・ステイサム、ロバート・ネッパー

★★★

概要

今度の荷物も人間の女。

短評

トランスポーター・シリーズの三作目。これまでの二作品と比べて少々話が込み入っていたり、(特に序盤に)カットバックを多用した編集がうるさかったりして、気楽に楽しめるアクション映画という魅力が若干損なわれていたように思う。しかし、前作の反省があったのか、カーアクションが派手なものを含みつつも現実路線に戻っていたり、行動に意味を持たせるアイディアが見られたりして、及第点の仕上がりとはなっていた。

あらすじ

ある夜、フランク(ジェイソン・ステイサム)の自宅に一台の車が突っ込んくる。車に乗っていたのは運び屋仲間のマルコムで、負傷した彼を救急車に乗せると、救急車は爆発炎上してしまう。フランクが目を覚ますと、ジョンソン(ロバート・ネッパー)という男に腕輪型爆弾をつけられてしまっており、マルコムの車の後部座席で眠っていた女ヴァレンティーナ(ナタリア・ルダコーワ)と共に荷物を運ぶように強要される。

感想

拒否したのに押し付けられたような仕事に忠誠心も何もないらしく、フランクがルールを無視して荷物を開けると、そこには大量の電話帳が。「この女が荷物だったのか」と気付く展開である。この前後のヴァレンティーナの行動がワガママ放題であり(店の床で小便はない)、彼女に振り回されるフランクが少々情けなかったのだが、ストリップとキスを強要された後に交わり、二人は懇ろとなる。これはなんだかフランクが“チョロい男”のようで気になるのだが、考えてみれば一作目のライとの関係もそんな感じだったし、クールなようでいて美女には滅法弱かったりするのだろうか。

ヴァレンティーナから「死ぬ前にもう一度セックスしたい」と誘われたのを断ったフランクが「“ザ・ゲイ”なのか」と問われていたが、一作目を観ていなければ、きっと三十郎氏もそう思ったことだろう。なお、ヒロインのヴァレンティーナはソバカスが特徴的な美女なのだが、三作続けてスラリと細身のモデル系美女を揃えており、誰かのフェチズムの垣間見える。

前作ではビルの間をジャンプするという非現実的な描写が見られたものの、本作の“派手なカースタント”は現実性と迫力のバランスが取れていて良かった。特に、走る列車の上に車で飛び乗り、そこから離れいく車両へと車で突っ込むという離れ業は、腕輪型爆弾という“理由”がちゃんと与えられていて、“やりたいことをただやっただけ”な感じがしなくて好印象である。

フランクが愛車を水没させる場面は「意外に車を大事にしないのだな」と不可解に思ったが、自分が脱出して生き延びるだけでなく、車を浮上させることにまで成功していて笑った。浮力を与える空気の総量に変化はないだろうに、果たして、あの方法で車は浮かぶのか。そして、水没した車があんな簡単に復活するものか。ちなみに今回もアウディだった。

格闘シーンについては特に目新しさや印象的な動作はなかったものの、後にヴァレンティーナが「あれで興奮しちゃった」と語るように、フランクがやたらと“脱ぐ”のが特徴的である。敵に拉致された際にもパンツ一丁のセクシーな姿を披露しており、ザ・ゲイでなくとも少し見惚れてしまう。K-1などでお馴染みのセーム・シュルトも出演しているのだが、三十郎氏にはK-1での(塩試合だけど)最強のイメージよりもPRIDEでハリトーノフに半殺しにされていた印象が強く、本作のようにあっさりとボコられる役がちょうどよく感じられる。

ウクライナ出身のヴァレンティーナが「キエフ風チキン」が食べたいと言い出す。別名「キエフ風カツレツ」とも呼ばれるこの料理は三十郎氏も食べたことがあり、めちゃくちゃ美味かったので、特に意味は写真を貼っておく。是非とも現地で食べてみたいところである。ウクライナ美女を眺めながら(一緒にとまでは言うまい)。

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映画の最初と最後にフランクがタルコニ警部と釣りをしている。最初は帽子を被っているのだが、最後は被っていない。被った方が頭皮には優しいだろう。