オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『リベンジ・キラー』

VANish, 79min

監督:ブライアン・ボックブレイダー 出演:マイアラ・ウォルシュ、オースティン・アブケ

★★

概要

三人組の誘拐犯と麻薬王の娘。

短評

邦題とパッケージ写真、そしてプライムビデオの紹介文に騙された。そこには「すべての男たちへ復讐する為、エマは武器を取り、局部を切り落とす!!」と記されており、明らかに“レイプ・アンド・リベンジ”と呼ばれるジャンルの映画なのだと思い込んで観たのだが、ひたすらグダグダな犯罪ものだった。確かにイチモツがアレされるシーンもあり、終盤の血みどろ描写は笑えなくもないが、そこに辿り着くまでの退屈さで興味を失うレベルである。

あらすじ

ジャック、マックス、ショーンの三人組に誘拐されたエマ(マイアラ・ウォルシュ)。彼女は麻薬王カルロス(ダニー・トレホ)の娘であり、三人組は500万ドルの身代金を要求する。しかし、身代金の受け渡し場所へと向かう車中で四人の思惑が交錯し、事態は想定外の方向へと突き進む。

感想

「ジャックには身代金とは別の目的がありました」「三馬鹿が仲間割れします」の二本立てである。前者については及第点だったかと思うが、映画の大部分を占めているのは後者である。「今日はホテルに泊まろうかな~」なんて言っていたら追手に襲われかけ、車のテールランプが切れていて警察に止められる(という定番すぎるネタ)。どちらも相手を殺害することとなり、ショーンが「こんな奴らと一緒になんていられないぜ!」と言い出して仲間割れとなる。

このグダグダ過ぎる素人仕事の様子を最初から割り切ってコメディとして描くのならそれも良いだろうが、一応はスリラーの文脈で扱っており、そのギャップにも魅力は感じられなかった。映画の冒頭、「玉ねぎにはペニシリンが含まれてるから性病に効く」といった車中の会話からいきなり誘拐へと至る唐突な流れは好きだったのだが、その後は“本編とは無関係な会話”が活きてこず、ただ阿呆だから計画が破綻したというだけだった。

ジャックの真の目的は、身代金ではなく麻薬王カルロスの殺害にあった。父を殺された彼は復讐を目的としていたのである(したがって、邦題の「リベンジ・キラー」はこの人)。そのカルロス役でダニー・トレホがというサプライズがあったり、彼を撃つジャックが車内という超至近距離にも関わらず肩に命中させるというガチなのかギャグなのか分かりづらい描写が面白かった。三十郎氏には一瞬何が起こったのか分からず、ダニー・トレホなら頭を撃たれても動けるのではないかと思ったくらいである。なお、ジャックは他の敵を“ゼロ距離”で射殺している。元軍人のはずなのに、この射撃の腕はいかがなものか。

「局部を切り落とす!!」の部分。異常者マックスに嫌気のさしたショーンがエマに逃亡を提案し、これが見事に成功。しかし、アフニスタン帰還兵で自称ヘロイン中毒の彼が「カブールの女は大人しく尻を向けたぜ」と言い出してエマに迫り、車中にあった小型の電動丸ノコでアレされる。この展開事態は嫌いでないものの、観る前から“局部狙い”という一点に期待していた身としては、“切り落とす”ではなく“グチャグチャにする”だったのが残念に思えた。

リベンジ・キラー(字幕版)

リベンジ・キラー(字幕版)

  • 発売日: 2019/07/01
  • メディア: Prime Video