オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『エクスペンダブルズ2』

The Expendables 2, 102min

監督:サイモン・ウェスト 出演:シルヴェスター・スタローンジェイソン・ステイサム

★★★

概要

消耗品軍団。

短評

一作目の大ヒットを受け、スケールアップして帰ってきたシリーズ第二作。銃、火薬、筋肉の映画なので、「ストーリーが代わり映えしない」という不満を抱くことはなく、迫力満点のアクションに大満足である。ややメタなネタが多すぎるきらいはあるものの、シリアスな話でもないわけで、そこはニヤリとさせてもらえばそれで十分だろう。火薬の量が増えたこと、悪役が豪華になったことについては良かったのだが、ジェット・リーの出番が大幅に減ってしまったり、せっかくのゲスト俳優が(三十郎氏視点だと)十分に活かされていないのは残念だった。

あらすじ

ネパールでの人質(アーノルド・シュワルツェネッガー)救出任務を終えたエクスペンダブルズに次なるミッションが。前回、ヴィレーナ島でチャーチ(ブルース・ウィリス)の指示を無視したことにより、借りを返すように要求される。その要求通りに墜落機からのデータ回収に成功したエクスペンダブルズだったが、そこに現れたヴィランジャン=クロード・ヴァン・ダム)に新人ビリーが殺害され、データも奪われてしまう。

感想

前作と同じ人質救出任務からのスタートだが、明らかに本作の方が“全開”である。「救出」というよりも「軍事侵攻」と呼ぶのが相応しいスケール感で抜群の掴みを見せている。この冒頭が象徴しているように、アクションについては、鉱山に飛行機で突っ込むという脳筋マックスな大掛かりなものから銃撃戦、格闘戦に至るまで多様なスタイルで魅了してくれており、質・量共に圧倒的だった。ラスボスとの一対一という要素も加わり、本作に“続編として求めていたもの”はほぼ全部詰まっていると言ってよいだろう。

ただし、ジェット・リーが序盤だけ退場してしまったのはやはり残念である。これは本人の意向も関係していて仕方がないのかもしれないが、その代わりの“アジア人代表”として顔も見たことがないような中国人女優ユー・ナンが参戦しているのはいただけない。シュワちゃんが「I'll be back.」と言い過ぎだったり、ドルフ・ラングレンが秀才アピールしてみたり、俳優を知っていることが前提のメタなネタが多いことを考えると、彼女の知名度の低さは致命的である。その無名俳優が暗号解読という本来の仕事を果たした後もチームに同行し、大して役にも立っていないくせに、事ある毎に口を挟んでデカい顔をしていると、「お前、誰だよ」と文句の一つも言いたくなるというものである。アクション女優というわけでもないらしく、明らかに動きも劣っていた。ミシェル・ヨーとか呼んでこられなかったのか。

前作のヒットで「これは美味しい映画だぞ」と思ったのか、シュワちゃんブルース・ウィリスの出演シーンが大幅に増加している。なんと今回は最終決戦にも参加である。これは大変に嬉しいサプライズなのだが、スタローン、シュワちゃん、ウィリスの三人しか絡みを見せず、ジェイソン・ステイサムとウィリスの“新旧・世界一格好いいハゲコンビ”の共闘シーンがないのは個人的に残念だった。シュワちゃんたちが暴れている間、リーは敵の中ボスとの一対一に臨んでおり、もう少しで回転するプロペラに巻き込まれるという窮地に立たされる。きっと彼の髪が長ければ巻き込まれていたことだろう。ハゲこそが最強。

本作で最も大きなインパクトを残すチャック・ノリス。正に“無双”と言うべき活躍ぶりだったが、実は三十郎氏は彼が主演作品で無双する姿を見たことがない。『ドラゴンへの道』でブルース・リーに負ける格闘家のイメージである。ここまで優遇されるというのは、これまでのどれくらい無双してきた成果なのだろう。

悪役のジャン=クロード・ヴァン・ダム。「=」と「・」の位置が覚えづらい俳優である。彼の持ち味である“蹴り”がこれでもかと強調されていて笑った。

野暮であることは承知だが、笑ってしまったので一応ツッコんでおこう。飛行機で鉱山に突入後、ヴィランによって閉じ込められ、そこにトレンチが救出に現れる。生き埋め設定がまるで活かされないスピード感にも笑ってしまうが、そこにチャーチも現れ、エクスペンダブルズと共に空港に急行してヴィランたちを迎撃する。生き埋めにされたのにヴィランたちより早く空港に到着している。改めて圧倒的なスピード感である。ヴィランたちとグルで事前に作戦を知っていたとしか思えない準備の良さである。

最後にビリーの恋人ソフィア(ニコレット・ノエル)が大金を受け取っていたが、あれは絶対に脱税するだろう。

エクスペンダブルズ2 (字幕版)

エクスペンダブルズ2 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video