オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ブラッドレイン』

Bllodrayne, 94min

監督:ウーヴェ・ボル 出演:クリスタナ・ローケンマイケル・マドセン

★★

概要

ハーフ・ヴァンパイア(娘)vsヴァンパイア(父)。

短評

最低監督ウーヴェ・ボルのブラッドレイン三部作の一作目(三作目のみ鑑賞済み)。セットやロケ地の雰囲気が良く、また、キャストも豪華であるため、「あれ?これはもしかして意外や意外にいけてしまうのでは……」と一瞬だけ勘違いしたものの、気付くとすっかり退屈しているという迷匠の業であった。脚本はイベントを都合よく消化するだけなのに起伏を欠いて中だるみし、アクションは超絶にもっさりとし、どういうテンションで観ていればよいのか分からない。『ターミネーター3』では髪で隠されていたクリスタナ・ローケンのおっぱいを拝めたのだけは収穫だった。

あらすじ

旅の一座で見世物として扱われていた一人の女吸血鬼がいた。彼女の名はレイン(クリスタナ・ローケン)。人間の血に反応して暴走し、一座を抜け出した彼女は、自身が人間と吸血鬼の間に生まれたハーフ・ヴァンパイア“ダムフィア”であることを知る。自身の出生の秘密を知ったレインは、母を犯して殺した吸血鬼の父ケイガン(ベン・キングズレー)への復讐を誓う。

感想

レインの出生の秘密は、よく分からない占い師みたいなおばちゃんが親切かつ唐突に教えてくれる。おばちゃん曰く、「こうして伝えるのが私の運命なの」とのことだが、その運命は自然な設定を考えられない無能な創造主(=脚本家)に与えらたものである。こんな与太話を信じるようでは怪しい壺でも買わされはしまいかと心配になるものの、とにかくレインはその話を信じ、おばちゃんが「こうすればケイガンを倒せるわよ」とアドバイスまでくれるので、それに従って物語が進行する。なんと雑な!

ケイガンを倒すために必要なアイテム“ベリアーの遺物”を追う過程で“業火の会”なる反吸血鬼組織と出会い、仲間になるレイン。会のメンバーであるセバスチャンと(唐突に)交わり出し、ウーヴェ・ボル作品に欠かすことのできないエログロの内のエロを消化している。セバスチャンがレインのおっぱいを必死でペロリと舐めるのが印象的だった。きっとそれだけではエロが足りないと思ったのだろう。レオニドという“酒池肉林おじさん”的なヴァンパイアがいて、彼の館におっぱい要員たちがたむろしていた。

ゲームが原作だけあってアクションシーンが多いのだが、これが恐ろしくもっさりしている。レインが一つ動きを起こす度にカットが入るのだが、まるでスピード感が出ず、「よいしょ」という声が聞こえてきそうな気さえする。演出と編集、演技の内の一つでもまともならば成立しない、皆で協力して作り上げたダメシーンである。ケイガンとの最終決戦には剣を重ねて膠着する場面があるのだが、グルグルと回っているのが阿呆にしか見えなかった。スプラッター描写には気合が入っているものの、このもっさりアクションの中においては悪目立ちしているだけだった。

ターミネーター3』から2年後とまだ比較的注目度の高かったクリスタナ・ローケンをはじめとして、キャストは豪華である。マイケル・マドセンミシェル・ロドリゲスビリー・ゼインといった顔の知れた面々はB級映画によく出ているイメージがあるものの、ベン・キングズレーのような名優までよく出てくれたものだと思う。ウーヴェ・ボルの人脈、恐るべし!

ちなみに、原作ゲームは“ナチスと戦う”という内容で、本作はオリジナルの物語らしい。三作目は原作準拠なのか?

プライムビデオの配信版は残念ながら日本語吹替なのだが、日本語吹替に日本語と思しき字幕が載っているという謎の状態である。「思しき」というのは、単純な誤入力や日本語能力の低さでは説明のつかない謎日本語が頻出しており、一体全体どういう経緯があって、どういう人が担当したのかが気になる。

Bloodrayne

Bloodrayne

  • メディア: Prime Video