オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ディラン・ドッグ デッド・オブ・ナイト』

Dylan Dog: Dead of Night, 107min

監督:ケヴィン・マンロー 出演: ブランドン・ラウス、サム・ハンティントン

★★

概要

私立探偵vsゾンビ。

短評

ゾンビ映画として訴求するために雑につけられた邦題なのかと思ったら、実は原題通りな一作。一応はゾンビも出てくるものの、吸血鬼、狼人間、悪魔と他にも色々と登場している。イタリアのコミックが原作らしく、その混沌とした世界観を紹介するのがメインの作品かとは思うが、“おまけ”レベルのストーリーでも楽しめる程には魅力的な世界ではなかったように思う。また、ヘンリー・カヴィルの出来損ないみたいな主人公(彼よりも先にスーパーマンを演じている)のスカしたキャラクターも気に入らなかった。

あらすじ

狼人間や吸血鬼、そしてゾンビといった不死者たちを専門としているニューオーリンズ在住の私立探偵ディラン・ドッグ。彼は、とある一件以来その手の依頼を断っていたが、エリザベス(アニタ・ブリエム)という女から父親が異常な殺され方をされたと相談を受ける。これも断るディランだったが、友人のマーカスが彼女の父と同じように殺されたことにより、再び不死者たちの世界へと舞い戻る。

感想

ディランが事件を調査する内に、エリザベスの父親殺し事件の背景には世界を滅ぼしかねない悪魔を復活させようとする陰謀があったと判明する、というのが大まかな話の流れである。なお、召喚された悪魔が「世界に復讐してやる!」と宣言し、いよいよクライマックスかと思われた瞬間にあっさりと死亡することからも、この“本筋”があまり重要視されていないことがはっきりと分かる。世界観重視の作品であることは明白だったが、悪魔の死に方があまりに間抜けなので、流石に拍子抜けした。

さて、その世界観。各種の怪人たちは人間界に溶け込んでいて、クラブや飲食店を、その界隈向けに経営している。どっぷりとハマることができれば、『コンスタンティン』みたいで面白そうな設定ではあったものの、主人公のキャラクターが気に食わなかったり、彼の過剰なモノローグが鼻についたりして、あまり楽しそうな世界だと思えず、イマイチ入り込めなかった。主人公が違っていれば魅力的になったのかは不明だが、少なくとも三十郎氏の興味を削いでしまった大きな要因となっていたのは間違いない。

あまり好きな映画ではなかったものの、ディランの相棒(志望)であるマーカスについての描写だけは面白かった。彼が殺されたことによってディランが動き出すのだが、犯人がゾンビだったので、彼もゾンビとして蘇生する。「うわ、くっさ……。って、俺やん!」みたいなコントがあったり、人間用の食事が食べられずに苦労したり、ゾンビの交換用パーツ専門店やグループセラピーまで登場して、ディラン抜きで、こちらの設定だけで一本撮ってほしいくらいだった。

ヒロインのエリザベスがそこそこの美人である。ディランを演じるブランドン・ラウスは“特徴のないイケメン”といった感じで評価が下がるが、女優は特徴がなくとも美人であればそれでよい。明日には顔を忘れているだろうが。

ディラン・ドッグ デッド・オブ・ナイト(字幕版)

ディラン・ドッグ デッド・オブ・ナイト(字幕版)

  • 発売日: 2021/02/03
  • メディア: Prime Video
 
Tutti i mostri di Dylan Dog

Tutti i mostri di Dylan Dog

  • 作者:Sclavi, Tiziano
  • 発売日: 2012/10/30
  • メディア: ペーパーバック