オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『48時間PART2 帰って来たふたり』

Another 48 Hrs., 95min

監督:ウォルター・ヒル 出演:エディ・マーフィーニック・ノルティ

★★

概要

バッジなしの刑事と出所したての前科者の共同捜査。

短評

シリーズ二作目。決して楽しめないわけではないのだが、主人公二人の前作からの関係の変化がストーリーにほとんど反映されておらず(むしろ悪い方向に働いている)、強いて作る必要のなかった続編なのではないかと思う。火薬の量や銃撃戦が増えて映像的にはより派手になっているものの、話自体は焼き直しに過ぎず、もう少し変化をつけてほしかった。

あらすじ

謎の密売人“アイスマン”事件を追うサンフランシスコ市警のジャック(ニック・ノルティ)。現場に残された証拠品の中にレジーエディ・マーフィー)を発見し、再び彼に捜査協力を求めるものの、既に出所の決まっているレジーはこれを拒否。しかし、レジーの出所日に、彼もジャックもギャンズ弟の襲撃を受け、彼らは再び手を組むことになる。

感想

前作でスクリーンデビューを果たし、その後、見事にスター街道を駆け上がったエディ・マーフィーニック・ノルティとの立場が逆転し、本作では製作にも参加している上、クレジットの順番も繰り上がって“主役”になっている。前作での彼はいい意味で“アクセント”に徹していたわけだが、本作は悪い意味で彼の色に染まってしまっており、アクション・コメディのバランスが少々崩れてしまっていたように思う。

また、本作も前作と同じく「二人が反目しながらも信頼し合うようになる」という展開を辿るのだが、主従関係が逆転してしまっているため、「囚人なのにやるじゃん」という“作品内での変化”が影を潜め、単に“レジーが優秀なだけ”になってしまっている。その割に前作の“バーでのはったり”のような印象的な場面がないのもいただけない。したがって、喧嘩して、仲直りして、というお約束の展開が、少し白々しく感じられてしまった。

ストーリーについては不満が残ったものの、アクションは迫力があった。刑務所から出たバスの乗ったレジーが襲われるシーン(ヘッドホンで音楽を聞きながら歌う“恥ずかしい人”になっているのが笑える)。バスがグルグルと横転しながら宙を舞っていて、きっと撮影現場ではこの会心のショットに歓喜の声が上がったに違いない。この大事故を受けても“特に異常なし”のレジーは異常である。

もう一つ、好きだったのは、(兄と同じく娼婦を呼んでいた)ホテルからギャンズ弟たちが逃走するシーン(「何か着るから」と待たされたレジーが「ということは、裸!」と覗こうとするのが笑える)。バイクで中華街を駆け巡る彼らが、映画館のスクリーンを突き破るシーンがある。上映中の映画は恐らくポルノ映画であり、彼らは巨大に投影された巨大なおっぱいから出現する。何という映画なのだろう。ちなみに、そこそこの客入りだった。

前作と同じく“ニップレス姿のダンサー”が登場していた。“出す”のと“出さない”のとでは、何か法律上の扱いが異なったりするのだろうか。なお、前作では“白人向け”と“黒人向け”の両方があったバーだが、本作では“混合”となっている。何か時代的な変化でもあったのだろうか。

48時間Part2/帰ってきたふたり (字幕版)

48時間Part2/帰ってきたふたり (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video