オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『バッドボーイズ フォー・ライフ』

Bad Boys for Life, 123min

監督:アディル・エル・アルビ、ビラル・ファラー 出演:ウィル・スミス、マーティン・ローレンス

★★★

概要

マーカスが引退しない話。

短評

監督がマイケル・ベイじゃなくなった17年振りのシリーズ三作目。2003年に公開された前作までの話を詳しく覚えているわけではないものの、「なんだかんだあって最後は主人公二人が大暴れする」という“いつもの話”だったように思う。したがって、AMMOというハイテク捜査チームでアクセントを加えた割には新味を感じられないものの、銃撃戦あり、カーアクションあり、爆発あり、そして笑いありと、安定した楽しさの一作だった。

あらすじ

孫が生まれてお祖父ちゃんになったマイアミ市警のマーカス。家族のために引退しようとする彼を、「一生バッドボーイズ」を誓う相棒のマイクが引き留めようとしていた矢先、マイクが何者かの襲撃を受ける。マーカスの必死の看病もあって一命を取り留めたマイクは、その後も続いた連続暗殺事件の犯人をバッドボーイズの二人で追おうとするものの、「もう暴力は振るわない」と神に誓ったマーカスがこれを拒否。マイクは元恋人リタ(パオラ・ヌニェス)率いるハイテク捜査チームAMMOと共に捜査することになる。

感想

「孫も生まれたし、もう危ない橋を渡るのはやめる!」と引退生活を開始するマーカス。彼のパンパンに膨れ上がった顔と腹、そしてゆっくりとした喋り方は“お爺ちゃん”のそれであるものの、完全にリタイアするには少々若いようにも見える(劇場公開時のマーティン・ローレンスは54才)。ゴージャスな部屋に住み、高級スーツに身を包み、ポルシェを乗り回すマイクには“金持ち設定”があったはずだが、アーリーリタイアでも優雅な引退生活を送れる程にマイアミ市警は給料が良いのか。それとも、年金制度が充実しているのか。

映画的にマーカスの引退が許されるはずもなく、彼を復帰させるためにハワード警部が暗殺される。「これで最後だ」と復帰したマーカスは、「ただし別バージョン」とAMMOとの共同捜査路線を打ち出すが、最後はAMMOメンバーも加わっての一大銃撃戦という展開である。いわゆる“お約束”というやつだろう。マイアミでカーチェイスを繰り広げ、ヘリからバズーカを撃たれる辺りまでは“成り行き通り”に思えたものの、マイクの因縁の相手である魔女イサベルと対峙するためにメキシコに向かい、最終決戦の舞台が“廃ホテル”と来れば、「はい、今からここを徹底的に破壊しますよ」と宣言するかのような無理やり感があった。

この清々しさはむしろ笑えるし、最終決戦を中心に迫力あるアクションを楽しめはするのだが、やはり市街戦でない分だけ“整えられた舞台感”は否めず、“大暴れ”を堪能できなかったのは残念なような気もする。射撃の腕前を披露しはするが、やはりあの体型のマーカスではろくに動くことができず、“バディで活躍”している感じがしなかった。

ドラマ版『パージ S2』で主演を務めたパオラ・ヌニェスが出演していた。相変わらず美人だった。彼女が率いるAMMOが新要素である。もっとも、ハイテク捜査が特に活かされることはなく、ドローン銃撃が反則級に強いと感じたくらいだろうか。あれがあるなら人間は戦わずともよい。果たして、ケリー役のヴァネッサ・ハジェンズなどの新メンバーと“新相棒(仮)”でシリーズを続けるつもりなのだろうか。結局、最後はマーティン・ローレンスが出てきそうな気がするが。

昏睡状態に陥り、マーカスの看護を受けるマイク。その中に彼の“白髪の髭”を染める場面があるのだが、ウィル・スミスの髭は本当は白いのか。それとも演出のために白く染めたのか(あるいは白い付け髭)。頭より先に髭なのか。三十郎氏も頭髪には白髪が目立たないものの、“鼻毛”に白いものを見つけて以来、少々老いを感じている。まさか鼻から来るなんて!下に来たら相当に焦ると思う。

バッドボーイズ フォー・ライフ (字幕版)

バッドボーイズ フォー・ライフ (字幕版)

  • 発売日: 2020/03/20
  • メディア: Prime Video