オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ゾンビワールドへようこそ』

Scout's Guide to the Zombie Apocalypse, 92min

監督:クリストファー・ランドン 出演:タイ・シェリダン、ローガン・ミラー

★★★

概要

冴えないスカウトの三人がゾンビと戦う話。

短評

まともな方の“ゾンビワールド”(まともじゃない方の感想はこちら)。スカウトを主役にした割には、その技術を駆使する場面が少なく、対ゾンビ戦のハウツーものとしての魅力には欠ける。しかし、程よく笑えて、程よくグロくて、程よくおっぱいもあってと、気楽に観られるゾンビ・コメディとしては十分に及第点に達していた。

あらすじ

「このままじゃ一生童貞だ」と、幼い頃から続けてきたスカウトを抜けようと画策しているベンとカーター。彼らがスカウト一筋のオギーを置き去りにして“秘密のパーティー”に向かおうとしていたところ、ストリップ・クラブの用心棒がいないことに気づき、これぞ好機と入店。しかし、舞台に上がったのはゾンビ・ストリッパー(エル・エヴァンス)で、二人はウェートレスのデニース(サラ・デュモン)と共に店から脱出する。カーターの姉であり、ベンの憧れの女性でもあるケンダル(ハルストン・セイジ)を救うため、彼らはパーティー会場を目指す。

感想

「子供の頃は楽しかったけど今はダサい」というのが、もうすぐ高校2年生となるベンたちにとってのスカウトの認識らしい。最後は「周りの目が気になるだけで本当は楽しい」と三人が絆を取り戻すのだが、スカウトというのは通常、何歳くらいまで続けるものなのだろう。それはともかく、スカウトの要素は主人公三人の“青春映画”的な使われ方をしているだけで、スカウトならではゾンビ戦は見られなかった。モップの柄を削って槍を、コンドームを繋げてロープを作ったりする場面はあるものの、もう少し別の活かし方もあったように思う。最終決戦は三人がホームセンターで武器を制作してゾンビに挑むが、それ程特徴的なわけではなかった。

ストリップ・クラブで働く綺麗なお姉さんデニースと共にゾンビと戦い、憧れの“友人の姉”ケンダルを救うために奮闘するベン。デニースから女性の落とし方を習い、ケンドルの部屋で下着に見惚れと(絶対に「一つくらいなら……」と誘惑に駆られたはず。なんなら日記のついでに頂戴したはず)、なかなかのラッキースケベ野郎である。最後はデニース直伝のキスでケンダルとくっ付くのだが、そこはデニースだろ。共に危機を乗り越えた仲ではないか。童貞なら、キスで落とすのではなく、あのキスで自分が落ちるだろ。二人ともセクシー美人で素敵だったのだが、この結末にだけは納得していない。

もう一人のラッキースケベ野郎カーター。ただし、こちらは本当に“ラッキー”なのか微妙である。ストリッパーのおっぱいを拝んで喜ぶも彼女がゾンビで襲われ、女性警官ゾンビ(ミッシー・マルティネス)のおっぱいを揉んでおくも残念ながら偽乳(たとえニセモノであっても、おっぱいがこんにちはするスローの演出は好き。「とりあえず揉んでおく」というカーターも)。「彼女で童貞を捨てるんだ!」と意気込んでいたクロエ(ニキ・コス)は、ゾンビにクンニされてゾンビになっている。ベンにとってのケンダルが“友人の姉”という属性であるのに対し、カーターにとってのクロエは“姉の友人”である。人気ジャンルだな。

不人気で万年メンバー不足のスカウト。その原因の一端は、恐らくロジャース隊長(デヴィッド・ケックナー)にあるだろう。バレバレのヅラにドリー・パートンの熱狂的ファンという気味の悪い組み合わせは、正にベンたちが陽キャから蔑まれている“負け組”の象徴であり、少年たちに「あんな風にだけはなりたくない」と思わせるはずである。ゾンビ化した隊長にオギーがヅラを被せてなだめる場面は好きだった。

スカウトの三人は草刈り機やネイルガンといった中距離~遠距離の武器でパーティー会場に乗り込んでいたが、狭い空間で多人数を相手にすることを考えれば、球切れを起こしたり、相手に詰め寄られた時に対処しづらい武器は避けるのが無難だろう。せめて次善策としてバールを用意しておくべきである。

オギーのトイレットペーパーの使い方が特徴的である。彼は引き出した紙を“一区画”ごとに切り分け、一枚ずつ手にとって尻を拭いている。貫通して手が汚れそうで不安なのだが。

“伸びるチンコ”が笑えた。果たして我々のイチモツにはどれ程の伸縮性があるのだろう。実験してみる勇気はない。

ゾンビーワールドへようこそ(字幕版)

ゾンビーワールドへようこそ(字幕版)

  • 発売日: 2016/05/25
  • メディア: Prime Video