オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『援助交際ハイスクール』

The Babysitters, 88min

監督:デヴィッド・ロス 出演:キャサリン・ウォーターストンジョン・レグイザモ

★★

概要

女子高生がシッター先の父親に売春する話。

短評

邦題から期待される程には桃色でない一作。魅力的な“女子高生”たち(アレクサンドラ・ダダリオもちょい役で出演)が援助交際に励んではいるものの、当時既にアラサーのキャサリン・ウォーターストンが女子高生とは思えぬ成熟した大きめの乳首をちょこっと披露しているくらいである(この情報だけで感想としては十分だろう)。話の系統としては『17歳』に近いのかもしれないが、思春期の不安定感と売春のビジネス化の二本軸にしてしまったことで、焦点の定まらない一作となっていた(桃色脳的には後者に振り切ってほしかった)。

あらすじ

高校2年生のシャーリー(キャサリン・ウォーターストン)は、ベビーシッターの仕事帰りに勤め先の父親マイケルに誘われて関係を持ってしまう。別れ際に「これはシッター代だから」と金を渡され、その後も関係を続けることに。やがて、マイケルに友人にも“ベビーシッター”を紹介してほしいと頼まれ、シャーリーは友人のメリッサ(ローレン・バーケル)やブレンダ(ルイーザ・クラウゼ)から20%の仲介料を取る“元締め”となる。

感想

“最初の一回”は、“そのつもり”ではなかったのだろう。マイケルが妻(シンシア・ニクソン)への罪悪感からか思わず金を渡してしまい、その後はずっと金を介した関係になってしまう。大人びたシャーリーが同世代の男子たちに惹かれておらず、マイケルが家庭に不満を抱えていることを考えれば、(倫理的な批判はともかく)“純愛”にもなりえたはずなのである。それがお金を払ってしまい、そしてマイケルが友人に話してしまったばかりに、二人の関係が“売春事業”へと変化する。ガチ恋したかのように愛を語りながら、結局は家庭を捨てる勇気なんてないマイケル(警察にビビって置き去りにするシーンは酷い)。自分が何を求めているのか分からなくなっていくシャーリー。この構図自体は面白かったが、掘り下げは不足していたか。

ベビーシッター(=コールガール)の派遣事業を拡大させると何が起こるのか。縄張り争いである。その筋の人たちと戦うことにはならなかったが、ブレンダの妹ナディーン(ハレー・グロス)が「仲介料取られずに自分で稼いだほうがいいじゃん」とばかりに、独自の営業と顧客の横取りを始めてしまう。シャーリーたちが『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のゲイの執事を脅すシーンみたいなことをするのは楽しかったのだが、本来描くべき彼女の心情とはズレてしまっている気がして、“楽しいシーン”にもノリきれなかった。“女子高生”を描きたいのか、“ビジネス”を描きたいのかが、どっちつかずになっていたと思う。シャーリーとマイケルの関係と同じく“構図”は面白いのだが、表面的なことだけしか描けていなかった。

ナディーンの二度目の裏切りを知り、シャーリーたちが現場に“ツメに”行くと、なんとお相手がシャーリーの父だったというオチ。シャーリーはその場で泣き崩れ、一応はそれで“おしまい”ということになる。果たして、娘が売春していたと知った父親と、父が女子高生を買っていたと知った娘とでは、どちらのショックの方が大きいのだろうか。シャーリーの家庭があまり上手くいっていなさそうな描写はあったものの、これで終わりというのはどうも唐突に思えた。父親の存在感が決して大きくはなかったため、シャーリーにとっての致命的な一打には思えない。

勝手に期待していたエロについてはイマイチ。皆ほとんどの場面で服を着たままヤッている(メリッサもコマ送りレベルなら“見える”)。既婚者のおっさんが女子高生を相手にするなんてなったら、若い肌に無我夢中でむしゃぶりつくだろうに。シャーリーが脱ぐシーンで、彼女の肌が汗ばんでいるのはセクシーだった。

キャサリン・ウォーターストンがずば抜けて高身長なのだが、180cmもあるのか。周囲が(物理的に)子供に見えるのも不思議ではないか。若々しい身体ではなかったが、スタイルの良さは凄い。

援助交際ハイスクール LBX-237 [DVD]

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  • 発売日: 2013/09/27
  • メディア: DVD