オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『CAVE ケイブ』

Cave, 77min

監督:ヘンリク・マルティン・ダールスバッケン 出演:ハイジ・トワニ、ベンジャミン・ヘルスタッド

概要

洞窟探検中に三角関係を拗らせて殺し合いする話。

短評

洞窟を舞台にしたホラー映画なのかと思ったら、あまりにもくだらないスリラーで逆に驚愕した。洞窟でのロケ撮影だけは良かったと評価すべきか。それとも折角のロケーションが無駄にしかなっていないと憤るべきか。とにかくつまらなかったのは確かである。「つまらない」を通り超えて呆れたと言ってもよい。

あらすじ

立入禁止の洞窟探検に訪れたヴィクトル、アドリアン、チャーリー(ハイジ・トワニ)の三人。入り口の柵が壊されていることを不審に思いつつも奥へと進む三人だったが、洞窟内でテントを発見し、その中には血のついた寝袋があった。それでも先へと彼らに怪しい影が迫る。

感想

“怪しい影”の正体はヴィクトルである。アドリアンとチャーリーはカップルだが、ヴィクトルも過去にチャーリーと関係しており、今も未練たらたらである。嫉妬に駆られたヴィクトルがアドリアンを殺害し、チャーリーを我がものにせんとする話である。

これだけの話であれば、「しょーもない」と言いながらも許容範囲内である。確かに面白くはないが、映画的に“よくある話”ではあるだろう。洞窟内の死闘を盛り上げさえすれば、それなりに楽しめるはずである。しかし、本作には“血のついた寝袋”といったアイテムが登場しており、“それだけではない”ことが示唆されている。それらの要素がどうなったかと言えば、次作へと“放り投げられる”。EDロールの前に「CAVE 2 KOMMER PÅ KINO」の文字が出てきた時には“犯人の存在を前提とした続編”なのではないかとすら疑ったが、本作が一作目だった。「KOMMER PÅ KINO」は、Google翻訳で「Coming to the cinema」の意味である。

それはないだろう。流石に酷くないか。大して面白くもない三角関係を見せられた末に、散々煽った要素は置き去りだなんて。最後にヴィクトルの父が犯人だと示唆することでクリフハンガーを装っているが、これではちっとも続きを観たくならない(ダメ映画愛好家的に逆に気になるか……)。せめて完結くらいはさせてほしかった。これだけ短い映画であれば、あと20分は引き伸ばしてもよい。壮大な物語でもないのに続編を前提に作るな。

本作はヴィクトルが“悪役”だったわけだが、アドリアンとチャーリーの二人も“大概”である。二人はヴィクトルがチャーリーに未練があると知りながら、無駄に嫉妬を煽るような行動に出る。チャーリーは「子作りしようと思うの」と言い出すし、アドリアンは「明日に備えて早く寝ろよ」と言いながらチャーリーに“有言実行”させてヴィクトルに見せつける(おっぱいが見えたかどうか微妙だったが、三十郎氏の心が「見えた!」と言っている)。おまけに「チャーリーを二人で共有しようぜ」と謎の挑発までした上で、洞窟内でもテントで盛っている。被害者のはずなのに同情しづらかった。

もっとも、ヴィクトルはヴィクトルで“大概”である。二人のテント内情事を赤外線スコープで観察し、就寝後にテントに侵入。チャーリーの陰部を触り、匂いを嗅いで、自慰行為に及ぶ(なお、ものすごく“早かった”)。ここは気持ち悪くて笑った。チャーリーも起きろよ。彼がチャーリーに無理やりキスするシーンがあるが、その後放置したのは何故なのか。ただのバカじゃん。

CAVE ケイブ

CAVE ケイブ

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