オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ウォー・オブ・ザ・ジャングル』

Inara, the Jungle Girl, 84min

監督:パトリック・デマラッテ 出演:カリ・デンジャー、エンプレス・サユリ

概要

アマゾネスの住む島。

短評

“バカな映画”を期待していたが、これは“ダメな映画”だった。三十郎氏はよく「中弛み」という言葉を使用するものの、本作は最初から最後まで一貫して弛んでいる。なんなら女戦士アマゾネスの尻ですら微妙に弛んでいる。葬式でもジャングルでもヘソ出しルックな主人公の露出過多は良かったが、本当にそれだけである。演技も下手だし、アクションも酷い。クソ映画の割に画質が良いのは評価できるが、むしろ家庭用ビデオカメラで撮影して“それ”と分かるようにしてくれる方が親切である。

あらすじ

父を亡くしたイナラ(カリ・デンジャー)。悲しみに暮れる日々を送る彼女だったが、父の死の真相を知るため、父のいた傭兵部隊アスガードに参加する。目的地に到着する前に輸送機が墜落し、生き残ったのは彼女一人。目覚めたイナラの前に現れたのは、ヴァルハラ島を支配する女戦士アマゾネスの部族だった。

感想

まず“悲しみの日々”のパートが異常に長い。BGMにポップソングが使用されているため、MVでも見せられているかのようだった。ここで三十郎氏は気付く、「あ、これは尺を稼いでいるのか……」と。映画が始まった瞬間から尺稼ぎに奔走する作品のストーリーがどんなことになるのか。今回はそれを学ぶ貴重な機会だったのだ。

このパッケージを見れば、“主人公がアマゾネスたちに立ち向かう”か“アマゾネスと共に主人公が敵と戦う”内容だと分かる。本作は後者だが、それがどちらかなんて大したことではない。ビックリするほど戦わないのである。

冒頭の“悲しみの日々”に続き、出発までの友人とのやり取り、過去の亡霊に悩むおっさん(亡霊の一人語りが異常に長い)、機内で喧嘩しただけで制御不能に陥る飛行機──“無い方がマシな描写”がひたすら流れる。ようやくアマゾネスが登場したかと思っても、ちょこっとショボい決闘シーンがあるだけで、なかなか“本番の戦い”にならない。最後の最後になって訪れた決戦シーンも、剣を左右の順で振り下ろしてカチャカチャとぶつけ合うものが“ほんの数分”あるだけである(電子機器が使えないという説明があったが、銃はどうなった)。なんだこれ……。

イナラを演じるカリ・デンジャーはRingDivasというプロレス団体で活動しているらしいのだが(他のアマゾネスも)、演技力は誰も期待していないとして(彼女の“千鳥足”は他に例を見ないほど酷かった)、肝心のスタント能力が低い。“ジャンプ後に壁をキックして勢いをつけた状態で相手を殴る”テクニックがあるのだが、レスラーとは思えぬ鈍重な動きだった。RingDivasはランジェリー着用のお色気路線のようなので、運動能力はあまり関係ないのだろうか。イナラはアメリカ人には珍しく歯並びが乱れていたが、顔は可愛かった。

アマゾネスの少女ティヌウにブラを盗まれたイナラが、“手ブラ”で追いかけっ子するシーン。誰から隠してるんだよ。見せろよ。このクソ映画にせめてものサービス要素を入れろよ。格闘シーンの防御の弱さの割に鉄壁のガードを披露するイナラだったが、下半身のガードは更に強い。アマゾネス・パンツの下に通常のパンツを履く厳重ぶりだった。こっちは上手く隠せよ。

ウォー・オブ・ザ・ジャングル (字幕版)

ウォー・オブ・ザ・ジャングル (字幕版)

  • 発売日: 2016/02/17
  • メディア: Prime Video