オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『子連れじゃダメかしら?』

Blended, 117min

監督:フランク・コラチ 出演:アダム・サンドラードリュー・バリモア

★★★

概要

子連れの片親どうしがくっつく話。

短評

予定調和の平和なコメディ映画。少々間延びした感はあるし、盛り上がりにも掛ける。ラブコメとしては予定調和過ぎて弱い。それでもなんだかんだで笑える良い話だった。「たまにはこういう頭空っぽなコメディがいいんだよ」なんて言いながら、いつも頭空っぽにしてばかりいるような気もするが、それもまたよしかな。三十郎氏の思考メモリーは低容量なので、頻繁にクリーンアップする必要がある。

あらすじ

妻をガンで亡くし、ヒラリー(ベラ・ソーン)、エプスン(エマ・ファーマン)、ルー(アリヴィア・アリン・リンド)の三人の娘を育てるジム・フリードマンアダム・サンドラー)。夫に浮気され、ブレンダンとタイラーの二人の息子を育てるローレン・レイノルズ(ドリュー・バリモア)。フーターズを舞台としたブラインドデートは失敗に終わったが、彼らの上司と同僚が付き合っていて、キャンセルされた南アフリカ旅行にそれぞれ乗っかることにする。現地で鉢合わせである。

感想

最初は対立する二人だったが、なんだかんだで仲良くなって、ちょっとしたトラブルを乗り越えてハッピーエンド。そのテンプレから一ミリ足りとも逸脱することのない予定調和である。男親には娘が、女親には息子がいるので、互いに子育てで苦手な部分を補うというのもよくある話だろう。はっきり言って意外性も新規性も皆無なのだが、なんだかんだで笑えるし、それを好む人が多いからこそのテンプレなのだろう。

そんなわけで、大した映画ではなくとも「なんだかんだで笑える」という安定感が最も重要である。その点において、実際にはガンで亡くなったのに、そうとは知らず「奥さんにはどうして逃げられたの?」と毒づくローレンに対してジムが「俺も君の夫は結婚を苦に自殺したと思ったからセーフ」と返す冒頭からそこそこ楽しかった。ジムがヒラリーのためにタンポンを、ローレンが息子のためにエロ本を買いに行くという恥ずかしい場面や、リゾートのラブホ・ルーム、シッターのトレイシー(ローレン・ラプカス)に欲情するブレンダンと、“なんだかんだで”笑えるシーンが多かった印象である。笑いの面で印象的なシーンは序盤に集中していて、中盤以降はロマンス路線がトントン拍子だったが、全くつまらないというほどではなかった。

フリードマン家の三人娘には父ジムのファッションの好みが継承されており(服は彼が職場のホームセンターで買ってくる)、ジャージかポロシャツである。アダム・サンドラーを頭に思い浮かべた時の服装を美少女たちがしている(彼ほどダボダボではないが)。リトル・サンドラーズである。このビジュアルだけで笑える。長女ヒラリーはお年頃で、胸の大きさを気にしているのに(靴のインソールをブラを詰める)、男に間違えられるという不憫な思いをしている。もっとも三十郎氏には女の子しか見えなかったので、何度も繰り返すようなジョークではなかったように思う。イマジナリーマザーと会話するエプスン(ESPNに由来)も悪魔ルシファーに憑依されるルーも可愛かった。なお、EDのダンスのシーンは、ベラ・ソーンだけ動きがキレキレだった。

「すごくロマンティック!」と言いながらやたらと乳をプルプルさせるジンジャー(ジェシカ・ロウ)がいたり、ブレンダンがエロ本にトレイシーの顔写真をコラージュしていたり、野生動物が交わっていたりと下ネタもあるが、それほど攻めた下品さではなかったように思う。三十郎氏の感覚が麻痺していることもあるだろうが、その点においても平和な一作だった。登場人物がなんだかんだで皆良い人なので不快感がないのだろう。

デートには不向きだったようだが、本場アメリカのフーターズには是非一度行ってみたい。チーズスティックを差し入れてくれたセクシー店員は、バブルズ(アンナ・コルウェル)、ベサニー(マリッサ・レイザー。本物のフーターズ・ガール)、ブリトニー(アシュリー・パイク)、バニー(ケイシー・ラッキー。彼女も本職か?)の四人。例によってこれは単なるメモである。

本作で覚えた英語は「camel toe」。食い込みのことである。使う機会はなさそう。

子連れじゃダメかしら?(字幕版)

子連れじゃダメかしら?(字幕版)

  • 発売日: 2015/03/11
  • メディア: Prime Video