オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『Mr.タスク』

Tusk, 101min

監督:ケヴィン・スミス 出演:ジャスティン・ロング、マイケル・パークス

★★

概要

ウォレス(Wallace)がセイウチ(Walrus)に改造される話。

短評

スピンオフ作品の『コンビニ・ウォーズ』がつまらなかったので期待していなかったが、やはりイマイチだった。人間をセイウチに改造するという猟奇ホラーが全くホラーでないというナンセンスは笑えるものの、それ以外のシーン(特にジョニー・デップ)が退屈過ぎて寝落ちしそうだった。もっともセイウチの部分を掘り下げても面白くなるとは思えないので、他の部分が酷すぎて比較的良く感じただけなのかもしれない。タスク(Tusk)は(セイウチ)の「牙」を意味する。

あらすじ

ポッドキャストを運営するウォレス(ジャスティン・ロング)。『キル・ビル』の真似をして自らの脚を切断した少年を取材するためカナダを訪れるも、少年は自殺済みだった。ネタ探しに困った彼はバーのトイレで「冒険譚語ります」というチラシを見つけ、チラシを出した老人ハワード・ハウ(マイケル・パークス)を訪ねる。「大戦中にヘミングウェイに会った」「漂流してセイウチに助けられた」というハワードの話を聞かされている内にウォレスは倒れ、目覚めると脚がない。ハワードはウォレスに告げる「君はセイウチになるんだ」。

感想

ウォレス(Wallace)とセイウチ(Walrus)のダジャレだけで成立しているようなストーリーである。ハワードが人生で唯一楽しかったと回顧するセイウチのMr.タスクとの生活を復活させるべく、人間の脚を切断し、舌を割き、セイウチ・スーツを縫い付ける。その犠牲者がセイウチ的な髭の持ち主ウォレスである。阿呆なアイディアである。ただし、彼が「君はセイウチになるんだ」と言い出した瞬間と、ガチなのかショボいのか微妙なラインの人間セイウチが登場した瞬間、そしてセイウチ決戦だけは阿呆過ぎて笑えた。それだけである。

ウォレスの美人恋人アリー(ジェネシス・ロドリゲス)。寝起きに着ている丈の短いTシャツ姿がセクシーで素敵である。彼女の美しさは、コントにしかなっていない猟奇ホラーを除けば唯一の見所と言ってもよい。彼女に口でしてもらっている記憶を夢に見るウォレスが目覚めると……のシーンは、ハワードがしているのではないかと怯えたが、それはなくて安心した。ウォレスと連絡がつかなくなり、「浮気された」「私には自分を美しいと思わせてくれる相手が必要」と泣きながら、ポッドキャストの相棒テディ(ハーレイ・ジョエル・オスメント)に寝取られている。ウォレスが取材に出発して三日目の出来事である。三十郎氏の身近にもこんな美女がいればよいのに。恋人になることなくいつでも頼られたい。あの状況でウォレスから電話があったとして、テディじゃなくても誰でも無視するだろう。

『コンビニ・ウォーズ』と同じく、ギー・ラポワンテは、外見では彼だと分からないが声と話し方が完全にジョニーデップである。顔が違うのにバレバレというジョークなのだろうか。それだけでは笑えない上に、彼の出演シーンがことごとくつまらない。全くの無駄遣いだった。二つのシーンにだけ出てくるをデビューさせるためのバーターだったのだろうか。彼は「プーティンは好きじゃない。最悪のクソが出る」と貶していたが、三十郎氏はこのカナダ名物を一度食べてみたいと切望している。フライドポテトにグレイビーソースと謎のチーズをかけたジャンクフードである。本作にも登場するハーレイ・モレンスタインのYoutubeチャンネル「Epic Meal Time」でご確認頂きたい。

映画冒頭に「実話に基づく」というテロップが挿入される。ジョークだと思って軽く流していたが、どうやらガチらしい。基となった話が真実なのかは分からないが、世界にはヘンテコな体験をしたヘンテコな人物がいるらしい。世界は広い。

人間以外の哺乳類のペニスには陰茎骨という骨が入っているらしい。役に立たないが勉強になった。セイウチとなったウォレスにも取り付けられたのか気になる。

Mr.タスク(字幕版)

Mr.タスク(字幕版)

  • 発売日: 2015/12/23
  • メディア: Prime Video