オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『お!バカんす家族』

Vavation, 99min

監督:ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー 出演:エド・ヘルムズ、クリスティナ・アップルゲイト

★★★

概要

シカゴからサンフランシスコまで車で家族旅行する話。

短評

脚本が上手くまとまっているとはとてもじゃないが言えないし、スベリ芸ではないギャグがスベっていることも多い。決して出来の良い映画ではないのだが、なんだかんだで笑えることは否定できない一作だった。邦題の通りのバカ映画である。下ネタ的な意味でもお下劣的な意味でも下品だし、おっぱいも出てくる。それで十分である。ろくでもない映画ではあるが、そのろくでもなさこそが求めていたものなのだから。

あらすじ

弱小航空会社エコノエアーのパイロットとして働くラスティ・グリズワルド(エド・ヘルムズ)。毎年休暇の時期には丸太小屋を訪れていたが、マンネリを打破し、妻デビー(クリスティナ・アップルゲイト)と二人の息子の信頼を取り戻すべく、思い出の地“ワリーワールド”に行くことを決める。シカゴからサンフランシスコまで4120km。アルバニアのホンダことタータン社のプランサーに乗って旅が始まる。

感想

『バケーション』シリーズの第五作なのだとか。『意表をつくアホらしい作戦』に出てくるナショナル・ランプーンが製作した『ホリデーロード4000キロ』が第一作とのこと。本作の主人公ラスティは、同作の息子が成長して父親になったという設定のようである。シリーズを観ていれば、OPの写真やラスティに旅を決意させる写真、父親のガレージから出てくる黄緑色の車の正体、そして過去にワリーワールドで何があったのかが分かるのかもしれない。もっとも頭カラッポでOKな映画なので、分からなくても特に問題はないように思う。

旅の途中で妻デビーの母校メンフィス州立大に立ち寄る。女子寮の水着美女ヘザー(エリザベス・ギリース)が大変にセクシーで素敵だった。かつて“無敵のデビー”の異名を誇ったデビーが年齢に勝てない展開は予想通りなのだが、彼女の口から溢れ出るゲロの量は予想以上だったり、夫の「後輩に背中で教えてる」という言葉が笑えたりする。本作の笑いの取り方はこのようにベタそのものなのだが、押さえるところを押さえていたように思う。温泉が渋滞してて地元民に抜け道を聞いたら下水で泥(=人糞)を身体に塗りたくったり、「四つの州の境目でヤろう」と行ってみると先客が大量にいたり。意外性皆無の予定調和が評価されるジャンルはコメディ以外にもあるだろうか。

ラスティの妹オードリー(レスリー・マン)の夫ストーン(クリス・ヘムズワース)。“超”のつく巨根である。あれだけ大きければ自慢したくもなると思うが、日常生活では邪魔になることもあるのではないか(これは嫉妬である)。クリス・ヘムズワースは、どうしてこんなにも頭の弱いイケメンの役が似合うのだろうか。頭の弱さを不快に感じさせないレベルのハンサムな顔とマッチョな肉体のおかげか。

ヤンチャな弟ケヴィンに対してひ弱な兄ジェームズ。父がジープの美少女アディーナ(キャサリン・ミサル)とのキューピッド役に失敗した後の“菊ナメ”についての会話はスベっていたと思うのだが、第三者の客が驚くオチがついて笑えた。アディーナとの再再会シーンまで“菊ナメ”を引っ張るのも意外で笑えたが、ジェームズは響きから察せられない頭脳ならアイビー・リーグは厳しいのではないかとも思う。もっとも、自分のことを面白いと思っているらしいケヴィンの方が将来が心配だが。

二つのタンクがありながら異常に燃費が悪く、カーナビの音声が怒りっぽい韓国語のプランサー(人種ネタはギリギリのライン)。運転席の回転や自動走行、バンパーの取り外し、自動走行、そして自爆と謎機能が盛り沢山の車だった(ドアガラスの破壊は緊急脱出用途か)。おまけにクラッシュして車体が宙をグルグルと舞っても走行可能のタフさである。これはホンダには色んな意味で実現できまい。プランサーと並走して爆死するスポーツカーのセクシー美女ハンナ・デービスデレク・ジーターの妻で、現ハンナ・ジーターである。ラスティにも車にも惹かれる点はないはずだが、彼女はどうして無駄に誘惑なんてしたのだろう。

お!バカんす家族(字幕版)

お!バカんす家族(字幕版)

  • 発売日: 2015/11/18
  • メディア: Prime Video