オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ザ・エッグ ~ロマノフの秘宝を狙え~』

Thick as Thieves(The Code), 103min

監督:ミミ・レダ- 出演:モーガン・フリーマンアントニオ・バンデラス

★★★

概要

インペリアル・イースター・エッグを盗む話。

短評

ラダ・ミッチェルのおっぱいが微妙に見えない映画。褒めるほどでもないが貶すほどでもない一作である。アメリカでは劇場未公開とのことなので、それを考慮すれば十分な出来と言えるだろうか。ミスリードの活かし方が下手だったり、最も緊張感があるはずのシーンが間抜けだったりという弱点はあるものの、話自体は強引にでも上手く畳んでいたと思う。エンディングでt.T.A.u.の「Not Gonna Get Us」が流れて懐かしかった。昔流行ったなぁ……。

あらすじ

腕利きの美術品泥棒キース・リプリーモーガン・フリーマン)。彼はロシアン・マフィアのニッキーからロマノフ王朝の秘宝“ファベルジェの卵”を盗み出すことを強要される。ダイヤモンド強盗のガブリエル(アントニオ・バンデラス)を相棒にスカウトし、難攻不落の金庫に挑む。

感想

モーガン・フリーマンは、人を使って盗ませたり、作戦立案を担当していそうなイメージがあるので、前線に出て作業している姿が新鮮だった。軽々と穴を抜けるガブリエルに対して明らかに身体が重そうだったので、不向きな仕事ではあると思う。それはともかく彼の「全て計算ずく」感が尋常ではなく、どんでん返し的な終盤の展開に驚きはなかった。「まあ、そうだろうな」と。

お目当ての秘宝“ファベルジェの卵”は、掌紋と声紋の二つの生体認証、レーダー探知、そして分厚い内金庫という三つの防衛システムに守られている。この難攻不落感は楽しかった。「絶対に無理です」と強調するのがいかにも泥棒映画的である。一方で、一週間分の録音で声紋認証を突破できるというセキュリティの脆弱性が気になった。しかし、そんなことがどうでもよくなるくらいに金庫の暗証番号解除のシーンが酷い。

暗証番号はデジタルのタッチモニターで番号を入力していくのだが、これが何度でもやり直し可能なのである。せっかくデジタルなのだから何回か失敗すればロックが掛かるとかあるだろう。1から9の数字を順番に入力する総当たり戦というのは、腕利きの泥棒の演出としてスマートさに欠けている。その内突破できるに決まっているのだから緊張感もない。最後にガブリエルが順番飛ばしで正解を出すのだが、試行回数をたったの9回減らしただけでドヤらないでほしい。

そして遂に卵の入った箱を入手。ここで中身を見せないので、てっきり中身のすり替えか偽物が入っているのだと思った。後から出てきたのが木製なのでガブリエルが偽物だと勘違いするが、実はそれが本物であるとすぐに種明かしされる。このミスリードは必要だったのか。

どんでん返しのために必要な要素ではあったが、ガブリエルとアレクサンドラ(ラダ・ミッチェル)のロマンスにはかなり無理があるように感じた。どんでん返すところまではいいとしても、最後のハッピー・エンド風はなんだ。ここばかりは『ザ・プレイヤー』を思い出さずにいられない。

トム・ハーディが新米刑事のちょい役で出演している。本当にちょい役で、全く活躍しない。彼が世間一般に一流俳優と認識されたのは『インセプション』と『ダークナイト ライジング』のどちらだろう。それとも『マッドマックス 怒りのデスロード』か。

グレースーツと紫シャツを組み合わせるとロシアン・マフィアの下っ端に見える。

ザ・エッグ ~ロマノフの秘宝を狙え~ (字幕版)

ザ・エッグ ~ロマノフの秘宝を狙え~ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video