オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『O嬢の物語』

Histoire d'O(The Story of O), 105min

監督:ジュスト・ジャカン 出演:コリンヌ・クレリー、ウド・キア

★★★

概要

恋人の求めに応じて男たちの性的玩具となる女の話。

短評

ヒッチハイク』の寝取られ演技で三十郎氏の繊細なハートを鷲掴みにしたコリンヌ・クレリー。いかにも桃色そうな本作を是非と観たいと渇望していたら、Gyao!で配信しているのを見つけて思わず飛びついた。普通のエロにはピクリとも反応しなくなった変態たちの奏でるド変態物語は、優しいエロにも興奮できる童貞的精神をモットーとする三十郎氏にはハイレベル過ぎたが、ほぼ全編出ずっぱりなおっぱいには大変に満足した。

あらすじ

恋人ルネに連れられて見知らぬ土地へとやって来た“O”(コリンヌ・クレリー)。車内で下着を脱がされ、目隠し・拘束された状態でロワッシーなる館へと入城する。犯され、鞭打たれ、交わり、男たちの性的玩具として調教された“O”。調教生活の末に館を出た彼女は、ルネに紹介されたステファン卿の従属物となることを求められる。

感想

おっぱい、羞恥、SM、寝取られ、複数、レズプレイ。なんでもありの桃色映画である。オワッシーなる桃色館ではおっぱい丸出しの衣装が正装とされており、ルネは家でOを全裸待機させる。ステファン卿もすぐに裸を見たがるし、Oもよく裸で過ごしている。おっぱいがいっぱいである。クレリー嬢以外だと、館で犯されているモニーク(エヴァ・カーソン)という金髪巨乳美女が好みだった。主従関係の話は斜め上過ぎて意味不明でしかないのだが、とにかく肌色率が高い。原作発表時にも論争の的となったそうだが、確かに三十郎氏にもポルノとアートの境界線が分からない。分からないけれどアートということにしておいた方が逆にエロい気もする。かつてチャタレー事件を勉強したはずなのだけど、どう解釈されていただろうか。

ルネ曰く「従属の証として君を他の男にも与える」とのことである。彼のような変態かつ寛大な御仁が当ブログの読者にいらっしゃれば、三十郎氏もご相伴に与りたいものである。三十郎氏には彼の思考経路が全く理解できないのだが、これは支配欲求が弱いからだろうか。それとも支配欲の強さ故に嫉妬心も強いからだろうか。服従が快感へと変化する女は男にとって都合の良すぎる存在だと思っていたら、なんと原作者のポーリーヌ・レアージュことドミニク・オーリーが女性なのである。なんでも恋人のために書いた一作なのだとか。三十郎氏の想像の遥か上をいく変態の世界が存在した。

映画版の結末はステファン卿との立場の逆転に近い現象が起こるので、「なるほどこれは女性が原作の物語らしい」と納得できる。しかし、原作の方は結末が異なっているらしく、徹頭徹尾被支配の、マゾヒズムの物語であるらしい。「私はあなたのものなのよ」なのか。やっぱりよく分からない世界である。無理矢理にでも放り込まれれば新たな目覚めがあるのだろうか。羞恥していたのが積極的に従属を求めるようになり、愛ゆえに愛の対象さえも変わってしまうOの変化も、分かる人には分かるのかもしれない。三十郎氏がもっとも共感できたのは、Oと結婚して救いたいと願い、調教現場を見せつけられて逃亡したイワンだったが、彼のような常人では決して満足させられないのだろうな。

一切もったいぶることなく登場するおっぱいにはうっとりと喜べるが、物語的な部分のエロスを理解できないために、途中からは単なる“美しい造形物”へと認識が変化していたように思う。この世界を理解してみたいような、したくないような……。童貞的精神を失ってしまった時のカンフル剤として心に留めておこう。

画質がイマイチなのは残念だった。Blu-ray版もあるようなので、美しい裸体を美しい画質で配信してくれればよいのに。ボカシが大きいのも残念だったが、ステファン卿が承諾の印として女たちの陰部に取り付けるピアスはギリギリ認識できるように配慮されていた。

O嬢の物語 (河出文庫)

O嬢の物語 (河出文庫)