オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『バトルトラック』

Warlords of the 21st Century(Buttletruck), 92min

監督:ハーレイ・コークリス 出演:マイケル・ベック、アニー・マッケンロー

★★

概要

ニュージーランド版マッドマックス。

短評

マッドマックス2』の清々しいまでのパクリ企画である。と言っても本家の公開から一ヶ月後にはニュージーランドで上映されたようなので、2をパクったわけではなく1の世界観を踏襲しようとしたら似た映画になったのだろうか(2の製作を知った後にパクった倫理も誇りもない最低のパターンも十分に考えられる)。本家に登場してもよさそうな装甲車バトルトラックのデザインはなかなかのものだったが、それ以外の部分は「所詮はパクリ映画」のクオリティだった。

あらすじ

石油戦争により荒廃した世界。油田は底をつき、大地は放射能に汚染され、暴動と略奪の無法時代が到来する。ストレイカー大佐率いる軍団は、装甲車両バトルトラックで暴れ回り、略奪と殺戮を繰り返していた。彼の軍団からコーリーという女が逃げ出し、仲間に追われているところをハンターというバイク乗りが救出する。コーリーはハンターの勧めでクリアーウォーターというコミューンに入村するものの、そこも間もなくストレイカーの餌食となる。

感想

装甲車に対抗するには何が必要か。装甲車である。ハンターはバトルトラックに対抗するため、村人たちとオリジナル装甲車を制作する。こいつが厳ついバトルトラックに比べてなんとも頼りない。ショボさ抜群の手作り感である。小さな自動車にスクラップを取り付けただけの装甲車と呼べるのか微妙な代物なのだが、坂道で前方に一回転を披露しており、機動力は高いようだった(ハンターはヘルメット着用。偉い)。

この装甲車どうしが正面から戦うことはなく、期待された装甲車バトルが最大の見せ場とはなっていない。まともに戦えばハンターに勝ち目はないだろう。折角作った装甲車を放棄して、時代を感じさせるデザインのバイクでジャンプし、バトルトラックの内部に乗り込む。そこで敵とショボいバトルを繰り広げ、ハンターはコーリーを連れて脱出。ストレイカーを乗せたバトルトラックが崖から落ちて豪快に爆発する。このクライマックスのためだけに全てが存在しているような一作だった。設定のパクリ具合も清々しいが、「見どころはここだけ!」みたいな清々しさも感じる。

三度ある大爆発は、いずれも迫力がある。他はケチっても火薬はケチらなかったらしい。一つは、ハンターが自宅を爆破して脱出するシーン。もう一つは、上述のバトルトラック。そして最後の一つは、ハンターがストレイカーが支配する軽油の貯蔵地を急襲して爆破するもの。石油が貴重なはずなのに……。勿体ない……。

バイクで広大な荒野を駆け巡るのは気持ち良さそうだったが、本家のオーストラリアも自然は豊かだし、ゲームみたいな電子音のBGMがポストアポカリプス的な世界とは合っていなかった。

ハンターとコーリーが暖炉の前で互いの顔を撫で撫でして雑に恋に落ちるシーンが笑えた。

本作はマイナーかと思うのだが、『バトルトラック2053(原題:Neon City)』なる邦題詐欺的な一作もあるらしい。人気なのか?

バトルトラック (字幕版)

バトルトラック (字幕版)

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