オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『続・青い体験』

Peccato veniale(Venial Sin), 92min

監督:サルヴァトーレ・サンペリ 出演:ラウラ・アントネッリ、アレッサンドロ・モモ

★★★

概要

少年が兄嫁に恋する話。

短評

邦題に「続」とあるが、話に繋がりのある続編ではない。少年の初体験が済んだ時点で物語は完結するのだから、その性質上続編はありえない。主要キャストとスタッフを流用して製作された似たような話である。「兄嫁」という言葉の桃色感に対してエロ要素は明らかに薄くなっている。ラウラ・アントネッリのおっぱいを布越しにしか拝めず欲求不満になったが、本作の少年には可愛げがあり、お姉さんの方も満更でもない感じで、青春初恋ものといった内容で楽しかった。ところで、おねショタというジャンルはショタが何才まで成立するのだろう。

あらすじ

桃色世代の少年サンドロの家に休暇で兄夫婦が帰省する。兄レンツィオは仕事のため留守がちで、サンドロが兄嫁ラウラ(ラウラ・アントネッリ)の相手をすることに。初めは「ババアの番犬なんて」と嫌がるサンドロだったが、ラウラの豊満な水着姿を見て一発で落ちる。眼前でイチャつく兄夫婦、思わせぶりな態度をとるラウラ。サンドロの想いは募る。

感想

前作のセクハラ魔神ニーノ少年と違ってサンドロ少年には感情移入しやすい。素敵な年上の女性が現れて、「背中に日焼け止め塗って」「着替えるから見ちゃダメよ」「日光浴するから見ちゃダメよ」なんて言われようものなら、思春期のジョニーが暴発しても仕方がない。しかし、相手は兄嫁。禁断の恋である。ぐっと堪えるサンドロに対して意図せず焦らしまくるラウラ。相手が子供だと思っているが故に無防備に翻弄する姿が素敵であった。

ガチ恋勢となったサンドロの想いにラウラが応える展開となっており、禁断の恋でありながら後ろめたさがなく明るい。兄は弟に妻を寝取られたことに気付いておらず、彼は弟の想い人が別の人妻だと勘違いして応援している。夫が何も知らなければ家庭は平和なのだ。世の夫たちよ、幸せな豚であれ。

サンドロ少年の未熟さが良かった。盗み聞きした兄夫婦の閨房での会話を勘違いしてラウラに「このビッチ!」と怒り、「冗談だった」と説明されると同世代の女の子ロージー(モニカ・グェリトーレ)に同じ事を言って怒られる。子供らしくて可愛げがあるではないか。パーティーで他の男と踊るラウラを見て嫉妬するのもいじらしい。一方で上手い駆け引きも見せており、彼がラウラの前でロージーと仲良くすると、逆にラウラの方が嫉妬した様子を見せる。暗に誘いさえする。そんな自分に気付いて焦るのも素敵。ラウラにも積極的に「受け入れる」感があるのが前作との大きな違いである。二人の交合にちゃんと理由があるのだ。

待望の初体験は更衣室の中で。前作に引き続き、なぜか行為のシーンがホラーっぽい映像である。こんな映画を撮っているのに、実は監督がセックスを嫌悪しているという事情でもあるのか。サンドロを演じるアレッサンドロ・モモは、二度もラウラ・アントネッリと交わる役を演じ、濃厚に唇を味わえて羨ましいと思ったら、17才の若さで亡くなったそうである。「思い残すこともあるまい」と言いたいところだが、もっと素晴らしい将来が待っていたか。

全体的に桃色要素は少ないがフェティッシュな演出が二つ。一つは、ラウラが日焼け止めを塗るシーン。脚に塗る時はそうでもないのに、水着の肩紐をズラして塗るだけで猛烈にそそられるのは何故だろう。もう一つは、ロージーがサンドロの手の甲を指でなぞる軽いボディタッチ。青春ではないか。他のシーンにも言えることだが、「身体の一部に全神経を集中させる」という感覚が重要なのである。

一家の父が家政婦の脚を見て欲情し、別の家政婦に交替させられている。母親の権限が強い家庭である。新しい家政婦の方が明らかに可愛いと思うのだが、スカートの丈はきっちり長くなっていた。この父親は飼い犬のピンキーが気に入らないからと殺そうとするような人でなしだった。天誅が下るべきである。

上映時間がWikipediaだと98分、IMDbだと96分となっているが、プライムビデオの配信版は92分である。もしかしてどこかカットされていたりするのか。そう言えば、サンドロたちが更衣室での情事を妨害するシーンは何を放り込んだのか分からなかった。「もし桃色描写が削られていたら……」と居ても立っても居られず調べてみると、違法視聴サイトに「Uncut」と称して上がっているバージョンも92分だった。よかったような残念なような。

続・青い体験(字幕版)

続・青い体験(字幕版)

  • 発売日: 2015/08/26
  • メディア: Prime Video