オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『エクソシスト シーズン2 孤島の悪魔』

The Exorcist Season2

監督:ジェイソン・エンズラー他 出演:アルフォンソ・ヘレラ、ベン・ダニエルズ

概要

はぐれ神父二人組が悪魔祓いする話。

短評

残念ながら今シーズンで打ち切りとなったらしいドラマ版の『エクソシスト』。事件が一応の解決を見せてはいるものの、明らかに続きを匂わせるクリフハンガー的な結末となっているだけにもったいない気もする。これはアメリカのドラマによく見られる欠点である。本編の方はオカルト感が薄くて怖くなかったが(続編なので悪魔の存在が前提となったことの弊害)、解決の方法が意外で、悪魔祓いものとしての幅が広がったように思う。

あらすじ

トマスとマーカスのはぐれ神父コンビ。シンディ(ジビー・アレン)という女性の悪魔祓い中に、彼女の夫に勘違いされて追い回され拘束されるという苦難を味わうものの、なんとか仕事をやり遂げる。その頃、アンディ(ジョン・チョー)が運営している、身寄りのない子供を預かるファミリーホームに悪魔の影が忍び寄っていた。

感想

今回の神父コンビは、シンディ、ハーパー(ビアトリス・キットソス)、アンディの三件の悪魔祓いを担当。ちょっと散漫になった感じがしなくもないが、アンディ編へと導いてくれるハーパーの存在が興味深い。彼女の母親からの要請を受けて悪魔祓いへ臨むも、実は母親が「あなたは悪魔に取り憑かれているのよ」と薬を盛って洗脳していたというオチ。代理ミュンヒハウゼン症候群というやつか。これが「偽陽性」みたいな話だと思えて、謎のタイムリー感があった。悪魔憑きで最初に疑うべきは精神障害のようだが、このパターンもありうるのか。

アンディが悪魔に憑かれる展開は正直いまいち。と言うのも、成人男性は悪魔に取り憑かれていなくても、暴力性が発露さえすれば怖い存在になりうると思うのである。子供や女性に“ありえない力”が備わった場合は「悪魔の仕業としか思えない」となるものの、成人男性の場合は単にキレて暴れているだけのケースとのギャップが小さい。男は皆悪魔的なのだ。しかし、彼が悪魔に取り憑かれた理由は理解できる。せっかく白人美女のニコール(アリシア・ウィット)を射止めたのに先立たれ、代わりに側にいてくれるのがローズでは……(ローズという名のアジア人のキャラってやつは……)。

悪魔と融合した時の演出に、眼球がグルリと回転して裏から別の瞳が登場したり、黒目が大きくなったりするものがある。後者が悪魔的であるとすれば、黒コンを使用している女性は皆悪魔的なのだ。悪魔系の演出では、どす黒い液体の中から湧いて出るものが好きだった。スパイダー・ウォークのサービスもあった。

トマスは、上手くいったら「私の力は神に与えられたギフトだ!」「力がないからって嫉妬するなよ」と調子に乗り、間違いを起こしたら「ごめんなさい」と忙しい男である。ハーパー編で挫折を味わったはずなのに、アンディ編ではマーカスの注意を聞かずに「力を使うしかない」となる辺りは、学習しない阿呆感があった。脚本が雑である。

結局打ち切りになってしまったため、バチカンが悪魔側に掌握されてしまった話や、マウスの存在、マーカスのセクシャリティについてのエピソードは、全て蛇足になってしまった。マーカスは過去編の長髪よりも現在の短髪の方が似合っていると思う。

グレースちゃん(アメリー・イヴ)の好物だという「エルヴィス・サンド」。パンにピーナツバターとベーコン、バナナを挟んだカロリー爆弾的な食べ物であるらしい。気になるな。作ってみようか……。でもピーナツバターって他に使い道がなくて余らせるんだよな。

エクソシスト シーズン2 孤島の悪魔 (字幕版)

エクソシスト シーズン2 孤島の悪魔 (字幕版)

  • 発売日: 2018/11/14
  • メディア: Prime Video