オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『スカイライン-征服-』

Skyline, 92min

監督:ストラウス兄弟 出演:エリック・バルフォー、スコッティ・トンプソン

★★

概要

ロサンゼルスがエイリアンに襲撃される話。

短評

続編の配信に合わせて第一作も追加してくれたAmazonの優しさに甘えて。「続編作るほど面白い映画だったっけ?」という記憶の通りにそこまで面白くはないのだが、B級映画としては非常に気合の入ったCGで描かれた怪獣や宇宙船を楽しめた。ほとんど投げっぱなしに近い”俺たちの戦いはこれからだ!”エンドからどうやって話を続けるのだろう。

あらすじ

ロサンゼルスに住むテリーのペントハウスに招待されたジャロット(エリック・バルフォー)とエレイン(スコッティ・トンプソン)。パーティーを終えた彼らが寝静まっていた早朝、空から青い光を放つ物体がいくつも落下してくる。光に吸い寄せられるジャロット。その光は、地球を侵略しにきたエイリアンであった。

感想

地球がエイリアンの侵略を受けるという(実際にあっては困る)よくある話なのだが、予算の都合からなのか舞台はペントハウスのある建物周辺に留まっている。「ここにいたらヤバい!船があるから海まで逃げよう!」と画策するも敢え無く失敗する辺りに、話を広げられない一抹の寂しさと割り切った気持ちよさの両方を感じる。

と言ってもずっと部屋の中に籠城するわけではなく、一度外に逃げ出した時には大型怪獣の全貌が見られるし、ドローン機を含む空軍の部隊がエイリアンの母艦に立ち向かう戦闘シーンがあったりと見所には事欠かない。エイリアンの触手だけを見せてギャーギャー騒ぐタイプのB級映画と比べれば、非常にサービス精神旺盛というか真摯に制作されている印象を受けた。

それでもあってないようなストーリーに起因する緊張感や盛り上がりの欠如はいかんともしがたい。エイリアンや宇宙船のゴチャゴチャしたデザインや(大きな怪獣を操縦する小さなエイリアンがいるのは好き)、人間の脳を引っこ抜いて利用するという設定が先にあって、それを実現させるための最低限の脚本である。従って、ラストシーンで引っこ抜かれた脳でエイリアンを乗っ取るという驚愕の展開にも無理やり感があった。そもそも人間の脳をどういう形で利用しているのだろうか。

エイリアンのメカニカルな触手は『宇宙戦争』の影響だろうか。エイリアンに襲撃に一市民が翻弄されるというプロットは、スピルバーグ版に近い印象を受ける。本作では人類の攻撃もそこそこ有効だったのに、全力を出すことなく壊滅させられてしまったのは予算的都合だろうか。

ジャロットがカメラを構える時の左手の向きが変である。普通は親指以外の四本でレンズを支えるのが逆であった。そもそもパーティー等の普段遣いで望遠ズームレンズを使っているのも不自然である。ご丁寧に友人テリーの浮気現場が収められているというおまけ付きで、カメラ周辺の描写は雑だった。まあ、キャンディス(ブリタニー・ダニエル)とデニース(クリスタル・リード)の二人であれば、後者に走る気持ちは分かる。キャンディスは傲慢だし、デニースの方が若いし。

スカイライン-征服-(字幕版)

スカイライン-征服-(字幕版)

  • メディア: Prime Video