オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『パッション』

Passion, 101min

監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:レイチェル・マクアダムスノオミ・ラパス

★★

概要

女の愛憎が殺人に発展する話。

短評

映画の狙いが今ひとつ見えてこない一作。それは二人の関係だったのか、ミステリー終了後の短いスリラーだったのか、それともレイチェル・マクアダムスにレズらせたいだけだったのか。最後の「結局どうなの?」は狙い通りなのだろうが、それ以外の部分は筋の単純さに対して情報の整理に失敗していたような印象を受ける。まあ、セクシーで性悪なレイチェル・マクアダムスが見られたからいいや。

あらすじ

広告代理店のベルリン支社で働くクリスティーン(レイチェル・マクアダムス)とイザベル(ノオミ・ラパス)。ブロンド美女と地味なブルネット女という対称的な二人だが、仕事上では良き上司と部下の関係──と思わせておいてクリスティーンがイザベルの手柄を強奪。怒ったイザベルがクリスティーンに逆襲するが、更に怒ったクリスティーンがイザベルに逆襲する。

感想

『ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて』というフランス映画のリメイクである。オリジナル版ではイザベルをリュディヴィーヌ・サニエが演じており、イケイケの上司と地味な部下という本作の関係がオリジナルの逆転バージョンなのだと想像できる。本作ではクリスティーンと付き合っているらしいのにイザベルとも関係を持っているダークの立ち位置が分かりづらいが、オリジナル版だと年増上司の恋人を若い美女が寝取った構図になるらしい。これはオリジナル版の方が分かりやすい。

リメイクで逆転バージョンをやりたいというアイディアが先行したためなのか、映画の大半を占める二人の関係の描写に「こいつら何やってんだ」感があった。二人とも行動が唐突で、女の戦いはみみっちい喧嘩にしか見えない。きっとデ・パルマにとっては女の戦いなんてどうでもよくて、ヒッチコック的なスリラーができそうな素材を喜々としてリメイクしただけなのだろう。終盤は映像面でもデ・パルマらしさに満ちていて楽しめた。しかしながら、スリラーよりもドラマの比重が大きい話を選んだのは失敗だったように思う。

結局のところ、何を楽しめばよかったのだろう。終盤のスリラー分かりやすく楽しいが、そこに至る過程のドラマにはスリルも感情の機微もない。“女の怖さ”のようなものを感じられる話でもない。前振り以上の役割を果たしていないので、やはりレイチェル・マクアダムスを拝んで喜べということなのか。

本作にはおっぱいが出てくるが、残念ながらノオミ・ラパスのものである。失礼ながら三十郎氏の拝みたいおっぱいは彼女のものではない。肝心のレイチェル・マクアダムスの方は言うと、目隠しプレイで紅潮させた顔(+声)、黒の下着姿(ガーター付)、入浴シーン、女性とのキス等で三十郎氏の干からびた心に潤いを与えてくれる。これで満足しておけということなのか。仕方がない。ないものねだりはよそう。眼福であった。

パッション (字幕版)

パッション (字幕版)

  • 発売日: 2017/06/30
  • メディア: Prime Video