オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『幽幻道士 キョンシーズ』

殭屍小子, 89min

監督:チャオ・ツォンシン 出演:リュウ・ツーイー、チャン・キントー

★★

概要

幼女と祖父がキョンシー退治する話。

短評

テンテンちゃんが活躍する台湾製キョンシー映画。日本では『霊幻道士』と双璧をなす人気キョンシー映画であり、映画シリーズの他にドラマも製作されたとのことである。全くどいつもこいつもロリコンばかりだ。プライム・ビデオで配信されているのが吹替版のみであったため我慢して吹替版を観たのだが、……テンテンちゃんの声がどうにもババ臭い。これはプロ幼女の声である。マセたお子様というキャラクターには合っているのかもしれないが、やはり違和感が……。可愛いけれどなんか違う。内容的には純粋なお子様向けという印象。別に怖くもないのに「安心しなさい。作り話だよ」という親切なオチまでついていた。

あらすじ

立ち寄った街で武芸を披露しながら旅をする一座。ある夜、親方がキョンシーに影を踏まれるという不吉な出来事が起きる。親方は児童虐待の罪で逮捕、収監先でキョンシーに殺害され、自らもキョンシー化する。弟子の四人の子供たちは死体安置所に預けられる。そこにいたのは、美少女テンテンちゃんと、彼女の祖父で少し呆けている金じいさんだった。

感想

キョンシーの新設定をまた一つ学ぶことができた。キョンシーに影を踏まれると動けなくなるようである。その上、不吉な出来事が起きるというおまけ付きである。運悪く影を踏まれた場合の呪い解除方法は示されていなかったので、そうなった時は諦めるしかない。再びキョンシーと相見えてやられてしまうまで延々と不運が続くよりも、自決を選ぶのも一つの手だろう。ゾンビとは異なる霊的な設定はキョンシーらしいと言えるだろうか。

息を止めることでキョンシーに気付かれなくなると対処法は、香港・台湾に共通するものであるらしい。歯が欠けた場所から漏れた空気にもキョンシーは気付くので、歯のケアは大切にしよう。それ以前に口を閉じよう。テンテンちゃんに空気を口移ししてもらったチビクロくんは役得である。今回は「羨ましいぞ、少年。代わってくれ」を言うのは自重しようと思う。キョンシーの解毒にはモチ米でなく石鹸水が用いられていた。モチ米の方が身体に良さそうである。少年たちはキョンシー肉を食べてしまっていたので、石鹸水には「胃から吐き出させる」という目的がありそう。

呆けているようにしか見えない金じいさんだったが、キョンシーとの戦いではキレのある動きを披露していた。やはりキョンシーとの戦いにはカンフーが必須である。テンテンちゃんも後のシリーズではカンフー少女化したりするのだろうか。先端から煙の出る木刀が格好よかった。

テンテンちゃんに関する描写で最も面白かったのは、死体安置所のキョンシーたちに餌付け、躾、説教をする序盤のシーン。「あんた、生前にヤクザだったからって威張ってんじゃないわよ!」とキョンシーを嗜める姿のなんと頼もしいことか。その妙にババ臭い吹替版の声とあいまって、場末のスナックのママのようだった。

幽幻道士 キョンシーズ

幽幻道士 キョンシーズ

  • メディア: Prime Video