オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ジュラシック・シャーク』

Jurrasic Shark, 78min

監督:ブレット・ケリー 出演:エマニュエル・カリエール、クリスティーン・エメス

概要

湖で石油を掘ったらメガロドンが出てくる話。

短評

かつて三十郎氏が「吹替版しかないのでなかったことにする」と発言したサメ映画がある。本作のことである。同時に三十郎氏は「観たくないから逃げるわけではない」と発言している。プライムビデオで配信されているのは相変わらず吹替版だけだが、Gyao!で字幕版が配信されているのを不用意にも見つけてしまった。逃げ場がなくなった。三十郎氏は有言実行の人である。思った通りに尋常ならざる低クオリティで恐ろしく退屈だったが、迎え撃つ三十郎氏にも心の準備ができていたので、驚愕するほどではなかった。

あらすじ

とある湖で石油を採掘しようとし、深く掘りすぎてメガロドンが復活する(本作は湖底だが、『MEG ザ・モンスター』の海底からメガロドンが復活するというアイディアは本作からの流用かもしれない)。バカンスに来ていた水着美女二人や、絵画強盗団、石油会社の調査に来た男女四人組がメガロドンに襲われる話である。お察しの通りサメの出番は極小で、劇になっていない会話の連続には退屈を通り越して虚無の境地に達せられるに違いない。

感想

ロスト・ジョーズ』の兄弟作である。約半年前に観た同作の内容は三十郎氏の頭からすっかり抜け落ちているが、何度も使い回された低クオリティのサメCGには見覚えがある。多分ロケ地も同じ湖である。本作の方が先に製作されているので、本作からの使い回しであったことが分かる。しかし、不思議なことに使い回しでない部分のサメCGは本作の方がクオリティが高い。お馴染みの“ピョンと飛んでパクっ”だけでなく、一応ガブリと喰い付くシーンもある。

監督の名前に注目してほしい。本作はブレット・ケリー。『ロスト・ジョーズ』はスコット・パトリックである。彼らは同一人物である。恐らくは本作の評判が悪すぎて制作費を集めるのが困難だったために、「別の監督の作品ですよ。あの間違いは繰り返しませんよ」と出資者たちを騙したのではないだろうか。それ故に制作費が減り、CGを使い回し、新規のシーンはクオリティが下がったのだろう。そして出資者たちは騙されて、間違いが繰り返されたのである。スコット・パトリックとして監督し、ブレット・ケリーとして出演している作品もあるので気をつけよう。

水着美女たちが、ちゃんと水着美女だった。犠牲者第一号(水中に消えるだけ)となる色白のティファニーを演じたサラ・モッシャーもそれなりに、主人公のジルを演じたエマニュエル・カリエールは水着の“美女”と呼ぶのに相応しい美貌である。特にエマニュエル・カリエールはスレンダーなモデル体型で眼福であった。しかし、本作への出演が彼女のキャリアに有利に働くことはなかったらしく、本人のアカウントなのか怪しいInstagramは非公開で、Twitterの更新も2013年に途絶えている。映画への出演も2014年が最後となっており消息不明である。更に残念なのはおっぱいを出さないことだろうか。その点は『ロスト・ジョーズ』に劣っていると言えるだろう。

サメはメガロドンと呼ぶには小さい。一度宙を舞って人を食う以外は普通の動きである。宙を舞っている間はスローモーションでこれでもかと強調するのに(全体的にスローモーションの多い一作である)、その瞬間は映らない。湖から飛び出して標的に食らいつき、どうやって湖に戻ったのだろうか。

ハゲマッチョが三人娘と戦っているシーンは、美女とマッチョが湖で戯れているように見えないこともなく、なんだか楽しそうだったし羨ましかった。

映画は全部で78分あるにも関わらず、本編が65分で終了する。13分間も何をするのかと言えば、役の重要度順でも登場順でもない謎のキャスト紹介をした後、その気になれば全て書き写すことのできる速度でエンドロールが流れる。なお、OPクレジットが始まるまでにも10分ほどを要する。当然この間にサメは出てこない。

ジュラシック・シャーク(吹替版)

ジュラシック・シャーク(吹替版)

  • 発売日: 2017/10/26
  • メディア: Prime Video