オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『タイムトラベラー』

Curvature, 98min

監督:ディエゴ・ハリヴィス 出演:リンジー・フォンセカリンダ・ハミルトン

★★★

概要

タイムマシンを使ってタイムマシンを破壊する話。

短評

パッケージに写っているセクシーなボンデージ姿のお姉さんはどこ?一体いつになったら出てくるの?期待に胸を膨らませる三十郎氏を嘲笑うかのように、彼女は最後まで出てこない。主人公ヘレンを演じるリンジー・フォンセカは確かに美人なのだけど、タイムトラベラーらしい近未来的セクシー衣装を着るどころか、現代的なセクシー衣装を着ることすらない。シャワーシーンはあるが肌はそれほど見せない。これは詐欺である。

あらすじ

夫を亡くしてヘコんでいるヘレン(リンジー・フォンセカ)に電話が掛かってくる。声の主曰く「今から5秒後に黒のBMWが来るから逃げて」。すると本当にBMWがやって来る。ヘレンは指示に従って逃走し、その内に自分の記憶が一週間分飛んでいることに気付く。

感想

確かにSF映画だし、確かにアクション映画なのだけど、決してパッケージから想像するようなSFアクション映画ではない。スピーディーな展開に置いてけぼりになりかけるも、なんとか上手く畳んだのではないかと思う。これはこれでと楽しめなくもないが、やはり詐欺である。そもそも身体の部分の素材はどこから持ってきたのか。悪質なアイコラである。

冒頭に登場する失意のヘレンをヘレンA、一週間分の記憶が飛んだ状態で目覚める青パーカーのヘレンをヘレンBとする。最後にヘレンAがタイムトラベルした先がヘレンBだと思ったのに、「彼女は今もどこかでループしている」とはどういうことなのだろう。同一人物じゃないのか。タイムトラベルの描写はあるが、ループ要素なんていつ出てきたのか。三十郎氏の見落としだろうか。

爆破によりヘレンAはヘレンBと同じ状態で目覚め(ヘレンC)、ヘレンBはループを抜けて爆破後の生活に復帰している。これだとヘレンCには導いてくれるヘレンAがいないことになる。初期条件が異なるとループともまた違う何かな気がする。もっともヘレンA=ヘレンBだとしても、異なる世界線の二人が同一世界線に存在してしまうことになる。それにヘレンAがヘレンBの身に起こる事を知っているのもおかしい。三十郎氏がよく分っていないのか、それとも矛盾を放置しているだけなのか。頭がこんがらがってきた。

一応上手くまとめた風に映画を終わらせて、よく考えても考えなくても色々おかしいと思わせるのは、B級のタイムトラベル映画としては正解なのかもしれない。矛盾について考えを巡らせた時点で楽しませてもらったことになるのである。もしリンジー・フォンセカがセクシーなボンデージ姿であったならば、もっと真剣に細部まで検討できていたであろうに。

他にも色々と気にすべき点はあるのかもしれないが、せっかく追手の車のタイヤを撃ってパンクさせたのに、その後何の説明もなく普通に走っているのが気になった。あとはヘレンAが無駄に謎解きゲームを仕掛けているのも、終わってみれば笑いどころなのだろうか。

ほんの少しだけ登場するタイムマシンのデザインは、メタリックなMRIといった趣で、本物感があって格好よかった。そもそもタイムマシンが存在しないのに本物感とはどういうことなのかは三十郎氏にも分からないが、きっと質感が安っぽくないことと、想像を超えないデザインが現実的に感じさせるのである。

リンダ・ハミルトンはちょい役である。

タイムトラベラー(字幕版)

タイムトラベラー(字幕版)

  • 発売日: 2018/10/03
  • メディア: Prime Video