オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ワイルド・ブレイブ』

Braven, 93min

監督:リン・オーディング 出演:ジェイソン・モモアスティーヴン・ラング

★★★

概要

麻薬の隠し場所にされちゃった山小屋の持ち主がギャングと鉢合わせする話。

短評

ジェイソン・モモアが戦う可もなく不可もなくな映画である。無敵感溢れるモモアの相棒が(強そうだけど)認知症の爺さんという笑えるシチュエーションや、雪山を舞台に暖炉で熱した斧や火バサミなどの原始的な武器で戦う展開が良かった。ただ、ストーリーについては、モモアに戦わせる舞台を用意して戦わせるだけの話である。B級アクション映画らしい一作。

あらすじ

製材所を営むジョー・ブレイブン(ジェイソン・モモア)。彼の製材所で働く従業員が副業の麻薬の輸送中に事故って立ち往生し、「とりあえずボスの山小屋に隠しておこう」とブツを持ち込む。認知症の父リンデン(スティーヴン・ラング)と話をしようと山小屋を訪れたジョーだったが、そこにギャングがブツの回収にやって来る。

感想

父リンデンを演じるスティーヴン・ラングは『ドント・ブリーズ』の変態盲目親父である。従って強そうに見えるし、実際に昔は町一番の強者だったのだが、現在は認知症を患っているために「こいつ大丈夫なのか?」感がある。バーにいた女性を妻と勘違いしてボコられていた爺さんが、息子からライフルを受け取ると「任せろ!」と意気揚々である。しかも「茂みにいる男を撃ってやりたいぜ」と言い出し、やたらと好戦的である。この老人は本当に戦えるのか、呆けてて往時の自分のままだと思い込んでいるのではないかと不安にさせられる辺りが絶妙にブラック・コメディである。

しかし、リンデンは強い。なかなかの射撃の腕前を見せる。彼は名前に“Brave”とついた勇猛な男なのである。Braveなのは男だけではない。娘シャーロット(サシャ・ロソフ)からの通報を受けて駆けつけたジョーの妻ステファニー(ジル・ワグナー)も強い。彼女は強力な助っ人として登場し、弓で標的を確実に射抜いていく。どうして弓矢を普段から携帯しているのか。常に戦う準備を整えていることがブレイブン家の一員たる資格なのか。

そして、ジェイソン・モモアである。見るからに強そうな彼はもちろん強い。凍えそうな雪山が舞台であろうとも、敵もろとも崖から海に飛び込んでムキムキの上半身を披露する。アクション大人しめな本作の中では的確なサービスショットである。一挺しかないライフルはリンデンが使用中のため、彼はその場にある物を利用して戦う。上着を使って木登りし、敵に飛びかかる戦法がワイルドだった。このシーンのモモアは、まるで野生動物が飛び出してきたみたいである。罠の利用法にも意外性があるのだが、彼が罠に掛かった姿も野生動物的なのである。

対するギャングたちは阿呆集団である。ジョーたちが立ち去るの待って麻薬を回収すればそれでよかったのに。どうして見るからにヤバそうな相手と戦うことを選んでしまうのか。

映画の導入部分でリンデンが物置きに取りに来た荷物の場所が分からなくなっている描写により認知症を示唆しているのだが、あれくらいは三十郎氏にもよくある。むしろ何を取りに来たのか忘れていることがある。……若年性認知症なのか。もっと若い頃から進行はしていないからまだ平気なはず……。

ワイルド・ブレイブ(字幕版)

ワイルド・ブレイブ(字幕版)

  • 発売日: 2019/01/09
  • メディア: Prime Video