オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『パワーレンジャー』

Power Rangers, 124min

監督:ディーン・イズラライト 出演:ブライアン・クランストンエリザベス・バンクス

★★

概要

補習組の落ちこぼれ高校生たちがスーパーパワーを得る話。

短評

前提として、三十郎氏は戦隊モノに一切興味がない。「日曜朝の幼児向けコンテンツをハリウッドが映画化したらどうなるのだろう」と気になって観てみたが、そのまま子供向け映画であった。タカラトミーの販促番組にしか見えない。昨今のヒーロー映画はコスチュームの彩度を落として現実に寄せる工夫をしているが、本作の原色テカテカなスーツは流石にキツい(『キャプテン・マーベル』や『アクアマン』もアウトだと思う)。純粋な子供でもなければ昔からのファンでもない三十郎氏は、どうやら映画のターゲット層から外れていたようである。

あらすじ

バカをやってアメフトのスター選手への道を絶たれた高校生のジェイソン(ウネっと曲がった前髪が変)。彼が補習授業で出会ったビルに連れられて採掘場へ行くと、崖が崩れて中から古代的物質が出てくる。そこには都合よく他に三人の高校生もいて、五人はパワーコインの力を得てパワーレンジャーになるのだった。構成は、白人主人公ジェイソンがレッド、黒人ビリーがブルー、(演者がインド系らしい)キンバリー(ナオミ・スコット)がピンク、ラテン系トリニー(ベッキー・G)がイエロー、アジア系ザックがブラックである。インド系が混血ということもあってラテン系と見分けがつかない。

感想

ひょんなことから超人的能力を授かった若者が、戦う理由に目覚めて真のヒーローとなる。王道の展開である。「もう少し意外性を……」と物足りないくらい王道である。特に印象残るようなところはなく、ヒーローのビギニングものとして必要なシーンを順に消化していったという感じである。

ハリウッドの力を持ってしてもテカテカスーツで戦う絵面のバカっぽさはどうしようもなかったのか、パワーレンジャーは恐竜型のロボットに乗って戦う。「ロボットの火力で押し切るならパワーレンジャーの力もスーツも必要ないじゃん」という三十郎氏のツッコミに対応するかのように合体ロボットが序盤の訓練の成果を披露するシーンがあるが、それほど熱い展開ではなかった。それよりも、ロボットと合体の要素が「玩具を売るためのコンテンツなんだなあ」と冷めたおっさんを白けさせる。格闘訓練を受けていてもロボットの操縦訓練は受けていないのに、五人で呼吸を合わせて操縦するなんて高度なことは無理だろう。

パワーレンジャーMCUのヒーローたちと同じく戦闘中にやたらと喋る。優勢であろうと劣勢であろうと、冷静に台詞で状況を伝え続ける。ヒーローよりもスポーツの実況アナウンサーが向いていると思う。

黒人がブラックで、アジア人がイエローという危険なギャグは残念ながら見られなかった。敵のグリーン(エリザベス・バンクス)が『マイティー・ソー バトルロイヤル』のヘラに似ているのだが、緑は悪役の色なのだろうか。だから『グリーン・ランタン』は失敗したのか。バンクスの演技は大げさ且つ嘘くさく、作品の注目度が高ければラジー賞を狙えたと思う。彼女は強いのか弱いのか分からないし、少なくとも頭は悪いしで、全く魅力のない悪役だった。

パワーレンジャー(字幕版)

パワーレンジャー(字幕版)

  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: Prime Video