オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『REVENGE リベンジ』

Revenge, 108min

監督:コラリー・ファルジャ 出演:マチルダ・アンナ・イングリッド・ルッツ

★★★

概要

レイプされた女が復讐する話。

短評

『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ』に代表される“レイプ&リベンジ”と呼ばれるジャンルの映画である。その成立は1970年代にまで遡るのだとか。同ジャンルの酷評されている他作品と比べて本作は異様なまで高評価を獲得しているようだが、それは「陵辱+女戦士化」のセットという男の性欲の上に成り立っていた構図を、女性監督がフェミニズム的な意図を込めて撮ったことが大きいように思う(「俺に従っておけば勝ち組になれたのに、女はいつも面倒な戦いを……」という台詞が象徴している)。そのため陵辱シーンはあっさりで、復讐へのフォーカスか強い。内容自体にはそれほど大きな差はない。痛快なB級映画である。

あらすじ

荒野に佇む別荘で二人よろしくやっているリチャード(既婚)とジェニファー(マチルダ・アンナ・イングリッド・ルッツ。長い!)それは二人だけの秘密の時間のはずだったが、リチャードの狩り仲間のチビとデブが予定よりも一日早く来てしまう。チビがジェニファーのプリケツとセクシーダンスに欲情し、リチャードの留守中に彼女はレイプされてしまう。頼みのリチャードも不倫を妻にバラされては困るため、チビに加担してしまう。別荘から逃げ出したジェニファーだったが、崖に追い込まれて突き落とされてしまう。

感想

崖は落ちて頭を打てばジ・エンドな高さだが、ジェニファーは崖下の木に串刺しになって難を逃れる。しかし、どう見たってこれも失血死するやつである。きっと内蔵もアレなことになっている。ここからどうやって脱出するのかが第一の見所。彼女が木の根元に転がっていた枯れ草に火を付けて体を揺すると、木がポキリと折れる。木が脆くなるまで加熱したら肉が焼けてしまってそれどころではないだろうに。その後もボタボタと失血を続けるジェニファーだが、彼女は死なない。このジャンルの女性主人公は、ほぼ死んでから蘇ることもあるし、とにかくタフである。

ペヨーテと呼ばれる幻覚剤を麻酔替わりに木片を取り除くジェニファー。ビール缶を焼いて止血に用い、缶にプリントされていた鷲か鷹が彼女の身体に刻み込まれる。彼女が犠牲者から捕食者へと変身する瞬間である。木は腹部を串刺しにしていたので、腹だけでなく背中も止血しなければならないだろう。その後、彼女の背中が黒焦げになっていたので、三十郎氏の見ていないところで焼いたのだろうか。それともこれは木を焼いたときのものか。幻聴が聞こえているのに冷静に外科手術ができるだなんて、彼女はとにかくタフである。

チビによるレイプの現場を目撃しながら「あっ、取り込み中?悪いね」のノリで立ち去ったデブが、目を刺されて死ぬという意趣返しが素敵だった。残りの二人にもそれ相応の死に方を……と期待したが、それが果たされなかったのは残念である。チビレイパーには股間周りへの攻撃を期待したし、リチャードはどんな殺され方をするのかとワクワクしたが、流血量と残虐性が高い割に方法自体は普通だった。

「こいつらが失血死しないのはおかしいだろ……」というレベルで血がドクドク流れる。豪奢な別荘が全裸男の血で真っ赤である。ちなみに全裸男は腹にラップを巻き付けて止血していた。なかなか痛くてグロい描写が多い映画だが、その中でもガラスで足裏を切った男が、ガラス片を取り除くために傷口を弄くり回すシーンは思わず顔を歪めた。

チビは、「俺のどこが嫌い?」「タイプじゃない」「どこがタイプじゃない?」「長身男が好きなの」「てめぇ!昨日は尻を擦り付けてきたじゃねえか!」のやり取りの末に逆上してレイプする。既婚男と寝て、更にチビにもセクシーアピールするジェニファーの尻軽ぶりを男たちは非難することもできるが、ここは「女が自分に気を持たせる言動をしても、それは目当ての男に嫉妬させるため」であると自戒する方がよかろう。非モテは辛いが、ジョニーに身を任せてはいけない。

REVENGE リベンジ(字幕版)

REVENGE リベンジ(字幕版)

  • 発売日: 2018/11/02
  • メディア: Prime Video