オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』

Little Shop of Horrors, 93min

監督:フランク・オズ 出演:スティーヴ・マーティンビル・マーレイ

★★★

概要

食人植物のミュージカル。

短評

1960年のロジャー・コーマンによる同名作品を、ヨーダ役でお馴染みのフランク・オズがリメイクした1986年のミュージカル映画である。宇宙植物のオードリー2がとにかくよく動く。その動きはとても滑らかで表情豊か。CGでないことが信じられないレベルである。同じく植物系怪獣のビオランテ(1989年)には本作の影響があったりするのだろうか。

あらすじ

貧民街スキッド・ロウで営業している廃業寸前の花屋。客寄せに変わった植物を展示してみてはどうかと試したみたところ、なんと花屋は大繁盛。そのヘンテコな植物は、ドジな店員シーモア(リック・モラニス)が皆既日食の日に中国人の店で買ってきたものだった。(胸元の露出が過剰な)店員のオードリー(エレン・グリーン)にちなんで、それはオードリー2と名付けられる。萎れかけたオードリー2をどうすべきか思案していたら、シーモアの血を飲むと元気になることが判明する。

感想

冒頭からスター・ウォーズのパロディである。緑色の文字でオープニング・クロールが流れる。監督がヨーダの人だと知っていれば思わず嬉しくなる演出である。背景がスター・ウォーズのように宇宙かと思わせておいて、実は汚い水たまりというのも楽しい。

最初は店を繁盛させてくれるラッキー・アイテムだったオードリー2が、次第に手の付けられない怪物へと成長する。シチュエーション的にはタイトル通りのホラーだが、本作は愉快で楽しいミュージカルである。人間のオードリーだけでなく、植物のオードリー2も歌う。滑らかな蔓の動き見事だが、顔の動きは更に見事。どうやって動かしているのだろう。どこかでメイキングを見られないだろうか。人間のオードリーの方は、話している時と歌っている時の声が違いすぎて、歌は別人によるものなのかが気になる。

ビル・マーレイが演じているマゾの患者は、オリジナル版ではジャック・ニコルソンが演じているのだとか。『ゴーストバスターズ』後のビル・マーレイとは異なり、ニコルソンは完全に駆け出し時代である。二人の大物が演じたこの役だが、何が凄いって、何の意味があるのか分からない役なのが凄い。サドの歯医者(こちらも必要以上にキャラが立っている)の治療を受けてキャーキャー叫ぶだけの役である。素敵にナンセンス。

歌に特撮に変人と見どころが多く、ポンポンとテンポよく話が進む。オードリー2が暴走を始めて「さぁこれから!」というところでもコロッと阿呆みたいに唐突な終わり方をする。これは素敵にB級映画である。このクオリティの特撮なら予算は掛かっていそうだが。

リトルショップ・オブ・ホラーズ(字幕版)

リトルショップ・オブ・ホラーズ(字幕版)

  • 発売日: 2015/04/30
  • メディア: Prime Video