オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ラフ・ナイト 史上最悪!?の独身さよならパーティー』

Rough Night, 101min

監督:ルシア・アニエロ 出演:スカーレット・ヨハンソンケイト・マッキノン

★★

概要

大学時代の友人が集まってバチェロレッテ・パーティーをする話。

短評

独身パーティー(男はバチェラー・パーティー、女はバチェロレッテ・パーティー)ものというのは、そこでバカをやるだけでそれなりに楽しめるものなのだが、本作はどうにもダメだった。掛け合いの間が悪いのか、そもそもギャグがスベっているのか、それとも女性監督の笑いが三十郎氏のツボと違うのか。このジャンルは好きなはずなのだが、やはり女性向け映画は合わないのだろうか。

あらすじ

ジェス(スカーレット・ヨハンソン)、アリス、フランキー、ブレア(ゾーイ・クラヴィッツ)の四人は大学時代の友人である。卒業から10年後、ジェスが結婚することになり、四人にジェスの留学時代の友人ヒッパ(ケイト・マッキノン)を加えた五人がマイアミに集結し、バチェロレッテ・パーティーを開催する。

感想

「パーティー中にストリッパーが死んじゃって大変!」という筋書きそのものは『ベリー・バッド・ウェディング』と同じである。死体が簡単に片付かず、その後を描かないことで、話がとっ散らかるのは避けた形だろうか。とっ散らかってはいなくても、ストーリーは型通りに陥っており、パーティー映画としてのハチャメチャ感が足りない。人が死ぬのは一大事だが、メンバーも大して焦っていないし、最終的にどうでもよいこととして片付けられている。

全体的に「どう?面白いでしょ?」アピールするような台詞回しが鼻について面白くないのだが、ところどころ笑える点もある。死体遺棄の現場をお隣の監視カメラに撮られたと思い、撮影された映像を破棄するため、なぜかお隣の変態夫婦(妻はデミ・ムーア)とブレアが一戦交える。その様子を、「問題が起きないように」と嬉しげに覗き見する残りのメンバーが可笑しかった。他に気に入ったのは、とりあえずピザを食べて落ち着くところだろうか。

「女性向けだから合わなかったのかな?」と思ったのには理由がある。映画のメインとなるジェスたちのパートよりも、ジェスの恋人ピーターたちのパートの方が面白いのである。こちらのバチェラー・パーティーは、ラスベガスにも行かず、ストリッパーも呼ばず、大人しくワインのテイスティングをしている。これは恐らく『ハングオーバー!』でステュが恋人についていた嘘のパロディだろう。その後、ジェスに捨てられると勘違いしたピーターがオムツ装備でマイアミまで疾走する。途中でガソリン代を稼ぐためにゲイの仲介事業に手を出したりと、こちらは素直に笑えるネタが多い。

性別に一概に括るのが不適切であるのは承知の上で、この違いが何なのかを考えてみると、“行為”が男性的な笑いで、“会話”が女性的な笑いのように思える。何かが起きたという事実よりも、それについて話す会話が主目的のように思える。もっともその会話の内容もそれほど面白いとは思えなかったが。それと、女性は喧嘩して仲直りする展開が好きなんですかね?

Wikipediaの記事のストーリーには明らかな嘘が含まれている。「監視カメラのデータを破壊した」とあるが、監視カメラは稼働していない。非常に便利だし割と頼りにしているが、やはり誰でも編集できるサイトは当てにならない。