オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『スタークラッシュ』

Starcrash, 91min

監督:ルイジ・コッツィ 出演:キャロライン・マンロークリストファー・プラマー

★★

概要

セクシーな女宇宙海賊が銀河を救う話。

短評

スター・ウォーズ』後に粗製乱造されたと思われるチープなスペース・オペラ。どれくらいチープかと言うと、「これは『スター・ウォーズ』のパロディAVで、今にも男女が事に及ぶのではないか」という期待と不安が入り乱れるくらいである。主人公のステラ・スターを演じるキャロライン・マンローが露出過剰の美女であるという嬉しい点以外は何一つ本家に並ぶようなところはないが、タイトル詐欺のB級映画をよく観る三十郎氏としては「昔から似たようなことしてるんだなぁ」と優しい気持ちで観られる。だが、決して面白くはない。

あらすじ

本作のストーリーを説明するのは大変に難しい。設定と状況の説明に壊滅的に失敗している。新たな設定が唐突に飛び出したかと思えば唐突に消化されて次の話へ移るという展開の連続で、正直半分くらいは何をやっているのかよく分からなかった。まあ、とにかく銀河の行く末がセクシー美女に託されるのである。それだけ分かっていれば十分。サメ映画を観る時だって、サメに襲われているということだけ分かっていればよいのと同じである。だが、決して面白くはない。

感想

冒頭のシークエンスが、スター・デストロイヤー風の宇宙船が頭上を通り過ぎていくものであることからも、バリバリに『スター・ウォーズ』を意識していることが分かる。ライトセーバーも登場するし、宇宙での戦いを戦闘機視点で表現するのもスター・ウォーズ由来だろう(この演出は更に元ネタがありそうだが)。だが、『スター・ウォーズ』から学んだ演出が本作を面白くしているということは決してない。

特撮の一部は市販のプラモデルを使用しているのではないかと疑われるレベルの安っぽさで、船はほぼ直進しかしない。猪でももう少し方向を変えるだろう。しかし、そのチープさも味である。安っぽいながらにセットはそれっぽく頑張っているし、ロケはビーチ、雪山、洞窟と場所を次々に変えて宇宙らしさを出している。それらの頑張りをハロウィンの仮装レベルの衣装が全て陳腐に見せてしまうとしても、頑張りだけは感じられる。だが、頑張っているからと言って決して面白くはない。

B級映画の魅力は、振り切れたバカ描写にあると言ってよいだろう。本作の魅力もそこである。ステラは変態水着のような格好で嬉しいし、赤い馬に乗ったアマゾネスが登場したかと思えば、メタリック土偶とでも言うべき巨像も登場する。どう考えてもストーリーには関係ないような、思いついたアイディアをそのまま実現しても許されてしまう。それがストーリーを軽視する映画の制作上のメリットである。だが、決して面白くはない。

こんな安っぽい映画にクリストファー・プラマーが出演している。きっと「第二のオビ=ワンになれますよ」と騙されたに違いない。だが、名優が出演していからと言って決して面白くはない。