オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『シークレット・アイズ』

Secret in Their Eyes, 110min

監督:ビリー・レイ 出演:キウェテル・イジョフォーニコール・キッドマン

★★★

概要

捜査官の娘が殺された13年前の事件を掘り返す話。

短評

アルゼンチン映画瞳の奥の秘密』を、キウェテル・イジョフォージュリア・ロバーツニコール・キッドマンの豪華キャストを迎えてハリウッド・リメイクした作品である。オリジナル版の方は以前観たような観ていないような……。いずれにせよ、内容は覚えていない。アルゼンチンのスリラーやミステリーは、どれもリカルド・ダリンが出ているような気がして、どれがどれだか分からなくなる。

あらすじ

ゴミ捨て場で死体が発見され、レイ(キウェテル・イジョフォー)とジェス(ジュリア・ロバーツ)の二人の捜査官が現場へ向かうと、なんと死体の身元はジェスの娘キャロリン(ゾーイ・グラハム)。レイが事件を追った結果見つかった容疑者はテロ対策班の情報屋という事情があり、検事のモラレス(アルフレッド・モリーナ)は起訴するつもりがなく、事件は迷宮入りしてしまう。13年後、捜査局を去ったレイが「犯人を見つけた」と戻ってくる。

感想

最後はニ度のどんでん返しが待っているが、一度目の方は予想がつく。予想はつくが、「まぁそうなるよなぁ……」と気落ちする。二度目の方は予想がつかず、「あそこが伏線だったのか」と納得するも、やはり「まぁそうなるよなぁ……」と更に気落ちする。娘が強姦の末に殺された母親と、事件当日にその娘と会う予定だったが都合が悪くなり会えなかった男。母親が事件を引きずるのは当然だし、男が「自分が違った行動をしていれば……」と引きずるのもなんとなく理解できる。彼らの気持ちや行動は理解できるが、結果を突きつけられると辛いものがある。一度始めてしまうと引き返せない。

クレア(ニコール・キッドマン)が容疑者のマージンに「あなたが犯人なわけないわよね。云々」と迫るシーンの迫力が凄い。「犯人は用意周到で知的よ。あなたは?高卒?」「死体の膣内23cmの箇所に傷があったわ。あなたのピーナッツじゃ無理ね」。この挑発に引っ掛かるのも無理はない。少し興奮した。

13年の時を行き来は、役者の外見の変化で判断することになる。パンピー(ディーン・ノリス)とシーファート(マイケル・ケリー)は明らかに毛髪の量が減っているので分かりやすい。ジェスもすっかりくたびれていて分かりやすい。現代の方のレイには髪の毛に白髪が混じっているが、もっと白髪の量を増やして変化をつけてもよかったと思う。クレアは髪型くらいしか変化がないのだが、これはある意味で彼女らしい。映画的には見分けがつきにくくて困るが、彼女単独のシーンは少ないのでさほど困ることはない。

原題は『Secret in Their Eyes』である。秘密があったのはジェスだけではないかと思ったのだが、これではTheirにならない。レイにも秘密があったと言えるが、これだとSecretsになる。クレアについても同様である。それとも今後彼らが秘密を共有していくことを意味するのだろうか。