オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『6時間』

6 Horas(6 Hours: The End), 66min

監督:ディエゴ・アヤラ 出演:アンドレス・セザール・ゴンザレス、ジョセリン・アンフォッシー

概要

原子炉が爆発するまでの6時間。

短評

チリ映画である。IMDbで8人しか評価していないという物珍しさが魅力の映画である。他に魅力と言えば、主人公の恋人が「最後に……」と事を始めておっぱいを出すくらいのものだが、暗くておっぱいがよく見えない。絶望的につまらない。『6時間』というタイトルとは対称的に1時間で映画が終わることだけが救いである。なんで観ちゃったんだろう……。

あらすじ

主人公は薬の売人カミロ(表向きは辞めたことになっている)。父親と電話で喧嘩し、恋人フェーニャと痴話喧嘩の後に仲直りセックスしていると、大きな物音が聞こえてテレビでは原発から放射能漏れと暴徒化のニュースが(自宅から音が聞こえるのに外の様子より先にテレビを確認する間抜けさと音が聞こえたばかりなのに暴徒のニュースの流れる住民と報道の迅速さ!)。ニュースを見てから外を見ると、ベランダで隣人が早くも絶望して拳銃自殺している。「ヤバい!逃げなきゃ!」とはならずに部屋でグダグダする話である。

感想

逃げずに何やっているのかと言うと、件の「最後に……」である。ここでフェーニャがカミロのベルトを外そうとする手付きが桃色なのも本作の魅力と言ってよいだろうか。ロック調のバラードをBGMに長々と交わった後、カミロは眠りに落ちる。目が覚めると、「クソ野郎とは死にたくない」と書かれた置き手紙を残してフェーニャが去っているのが本作最大の笑いどころである。

フェーニャに逃げられてもカミロは逃げない。次に部屋を訪れるのは、親友のセザールである。彼はネットで「6時間後に原子炉が爆発するらしいよ」との情報を得ているが、もちろん逃げない。マリファナをプカプカやってグダグダし、悲鳴が聞こえた隣室の様子を見に行って隣人にセザールが撃たれ、カミロはセザールの治療道具を探しに出かけ、カミロの留守中にセザールを隣人を脅して性行為を強要し、帰ってきたカミロがハメ撮りを見てセザールを殴り倒す。何がしたいのかさっぱり分からない映画である。

残りが1時間を切った辺りで何故かようやく逃げ出そうと決心する。駐車場でノンビリしている男の車を強奪して、カミロと自殺した隣人の娘ハビエラは走り出す。途中で車を乗り捨て、ビルの屋上へ上がったところで原発(住宅地からとても近い)が爆発してジ・エンドである。爆発の規模から考えるに、事故が発生した時点で避難を開始していれば十分に逃げ切れたはずである。一体彼らは何を考えていたのか。

パニックもなくサバイバルもなくドラマもない。住宅地を超低空で飛ぶ戦闘機のような無駄な描写だけで成り立っている映画であった。無論、観た者は時間を無駄にすることになる。

6時間(字幕版)

6時間(字幕版)