オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ラン・オールナイト』

Run All Night, 114min

監督:ジャウム・コレット=セラ 出演:リーアム・ニーソンエド・ハリス

★★★

概要

伝説の殺し屋がマフィア、警察、殺し屋に追われる話。

短評

リーアム・ニーソンがいつも通りに“最強のおっさん”を演じている映画である。監督のジャウム・コレット=セラは『アンノウン』『フライト・ゲーム』『トレイン・ミッション』に本作を加えた四作品でリーアム・ニーソンとタッグを組んでおり、半分専属監督といった趣である。いつも通りに期待通り。安定した楽しさの一作だった。

あらすじ

今は飲んだくれのおっさんジミー(リーアム・ニーソン)が主人公。彼はマフィアのボス、ショーン(エド・ハリス)に長年仕えてきた殺し屋で、かつては“墓掘りジミー”の二つ名で活躍していた。ジミーの息子マイク(ヨエル・キナマン)がショーンの息子ダニーの殺人の現場を目撃し、ジミーはマイクの命を狙うダニーを殺してしまう。ジミーとマイクが、マフィア、警察(ショーンの子飼いの汚職警官+ショーンの現場工作に騙されてジミーを追うまともな警官)、殺し屋に追われてニューヨークを逃げ回る話である。

感想

すっかり錆びついたかつての伝説の殺し屋が、ニューヨーク中を敵に回して逃げ回り、反撃に打って出て無双する。『ジョン・ウィック:チャプター2』と『ジョン・ウィック:パラベラム』をくっ付けて縮めたような展開である。『ジョン・ウィック2』にカシアス役で出演していたコモンが殺し屋として本作にも出演してる辺りからもそんな印象を受ける(時系列的には本作のほうが先)。もっともジョン・ウィックのように凝りに凝った面白アクション映像集というわけではなく、あくまで逃走劇を主体としたシンプルな映画である。個性的な殺し屋が湧いて出ることもない。

ジミーはリボルバーやライフルのような割と古風な銃を使用している。多くの敵が待ち受けるマフィアの事務所に乗り込むのに、一発ずつ弾を込めてリロードするリボルバーなんてどう考えても不利である。この辺りに“かつての”感が感じられて良かった。ジミーはとっくに引退した老いぼれなのである。息子が事件に巻き込まれたことにより仕方なく殺しの世界に再び身を投じる。最強のおっさんは最強の父親なのである。

ジミーの殺しのテクニックとしては、壁越しに敵を撃つシーンの多さが特徴的だっただろうか。体力的な限界を迎えている中で役に立つのは、経験が物を言う技術である。もっとも演じているリーアム・ニーソンの方には年齢的限界などないようで、今後の出演予定作品が多すぎて笑ってしまう。

何と呼ぶ演出なのか分からないが、場所を移動する時にカメラがビュイーンと飛んでいくような映像が面白かった。

それにしても30cmってどうなってるんだよ、盛り過ぎだろ。自信なくすわ。

ラン・オールナイト(字幕版)