オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『マジック・マイク XXL』

Magic Mile XXL, 115min

監督:グレゴリー・ジェイコブズ 出演:チャニング・テイタムアンバー・ハード

★★

概要

男ストリッパーの大会目指して旅する話。

短評

前作を主人公の引退により綺麗に締めくくったのに強引に復帰させた上、マイクに次ぐ重要人物であるダラス、アダム、ブルックの三人をナレ死的に退場させるというどう考えても勝算のない続編である。ロードムービーに路線変更して、ほぼモブキャラだった同僚たちに活躍させたり、コミカルな描写を増やしたり、そしてチャニング・テイタムの超絶技巧で敗戦処理なりになんとか持ち堪えてはいるが、クライマックスのダンスが長過ぎて三十郎氏は食傷気味になったので、全体としてはいまいちな印象である。

あらすじ

ストリッパーを引退して、夢だった注文家具のビジネスを細々と営むマイク(チャニング・テイタム)のもとにターザン(ケヴィン・ナッシュ)から「ダラスが旅立った」との一報が。通夜に訪れるとモーテルでプールパーティーをしており(プール+パーティーの組み合わせなのにおっぱいが出てこない)、ダラスは売れっ子のアダムだけを引き連れて海外進出し、かつての同僚たちが捨てられたことを知らされる。そして「最後に一花咲かせようぜ!」と皆でストリップ大会に出場すべく旅に出るのであった。

感想

全体的に魅力が低下している感は否めないが、ヒロインだけは前作のブルック(コディ・ホーン)よりも本作のゾーイ(アンバー・ハード)の方が上である。もっともこれはキャラクター性云々の話ではなく、単純に三十郎氏がアンバー・ハードを好きなだけである。彼女がステージ上でサービスを受けて頬を赤らめるという“らしくない”姿は眼福である。しかし、どちらかと言えば彼女がサービスをする姿の方が見たい。

コミカルな部分では見どころが多い。コンビニの無表情な店員を笑わせるため、リッチー(ジョー・マンガニエロ)が“I Want It That Way”をBGMに即興で踊るシーンは爆笑ものである。ダンスとシチュエーションそのものも笑えるし、何よりリッチーを囃し立てる男たちの阿呆ぶりが楽しい。リッチーについてはネタが豊富で、「デカマラも善し悪し」と大き過ぎて女性に引かれ、彼の大きさを受け入れられる“シンデレラの靴”を探すネタも面白い。他には、女性客で沸き返るストリップクラブにマイクたちが客として佇む姿がシュールだった。

全体的にグダグダと会話しているシーンが多い。その中には男どうしのバカ話だったり、年齢を重ねたストリッパーがセカンドキャリアについて悩むような面白いものもあって、いい感じで“同窓会感”が出ている。

ジェイダ・ピンケット=スミス演じるローマがマイクと過去に関係を持つ伝説の人物的な扱いで登場するのだが、取ってつけた感があって仲間集め的な盛り上がりがない。他にもエリザベス・バンクスドナルド・グローヴァーのような有名俳優の登場が唐突で、どうも物語に馴染んでいないような印象を受けた。

クライマックスのストリップ大会は長過ぎるというのもあるが、個人のダンスを順番に繰り出すだけでチームとして踊らなかったのが消化不良である。マイク個人の物語だった前作から仲間の物語にシフトチェンジしたのだから、全員で息の合ったところを見せてくれてもよかったのに。

ケン(マット・ボマー)は、良いおっぱいの奥さん(マーセア・モンロー)と離婚していた。良いおっぱいだったのに。まあ、妻とは初対面の同僚に「良いおっぱいだろ、触ってみろよ」と勧めているようでは上手くいかないのも仕方ないか。それともそれくらいオープンな方が上手くいくこともあるのか。男女の仲は繊細である。

マジック・マイクXXL(字幕版)