オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『アンダーワールド ブラッド・ウォーズ』

Underworld: Blood Wars, 91min

監督:アンナ・フォースター 出演:ケイト・ベッキンセール、テオ・ジェームズ

★★

概要

セリーンが一度死んで強くなる話。

短評

セリーン(ケイト・ベッキンセール)本人が「私は長く生きすぎた」と表現するようにご長寿化してグダグダになったシリーズ五作目。マイケルは逃走したまま退場するし、本作でも超重要人物のはずのイヴはナレ死的失踪を遂げたまま退場するし、前作で関わってきた人類はまたいない者扱いだし、毎回吸血鬼と狼男の両者に追われる身となるセリーンはまたあっさり吸血鬼に協力するし。もうゴールしてもいいんですよ?

あらすじ

吸血鬼と狼男の両者に追われるセリーンが、吸血鬼のお偉方に対ライカン部隊の指導教官になってくれと請われ、間抜けにも吸血鬼に騙され、北欧に逃げ延びたりライカンと戦ったり一度死んだりしながら、血筋の良い新しい男とイチャついて、なんだかんだで最強の吸血鬼になる話である。変態クール・ビューティー改め、おバカで最強な変態クール・ビューティーである。

感想

最強バージョンに進化したセリーンはクイックシルバー的な高速移動でライカンたちを切り裂く。これは過去に対人間で見せたスキルの延長だが、対ライカンでやってしまうとバランスが壊れるだろう。相手に認識できないほどの速度で行動できるのに、銃撃戦や肉弾戦を選択して苦労するのは明らかに不自然である。かと言って、高速攻撃だけで全てを終わらせてしまえばアクション映画にならない。これは悪手である。

狼男のマリウスが「混血種の血が要るんだぁああ」と言いながら吸血鬼の裏切り者とイチャついているのだが、この二人で子作りしたのではだめなのか。本来は猿と人間のように染色体の数が異なるから交配できないといった事情でもあるのだろうか。この辺りは過去のシリーズで説明があったのかもしれない。三十郎氏があまり真面目に観ていない証拠である。

マリウスの目的はイヴの血である。彼は「イヴは何処だ。血さえ手に入れば彼女を殺さない」とセリーンに迫る。しかし、セリーンは本当に知らないのである。それを裏切り吸血鬼がセリーンの血を舐めて確認する。「彼女は本当に知らないわ」って……何だこの三文芝居は。これだけ重要なはずのイヴが最後まで出てこないというのも度し難い。

セリーンの血液を摂取した桃色系吸血鬼のセミラ(ララ・パルヴァー)が日光を浴びて「血が効いたわ!」と喜んでいたら、後方から刺されて死ぬという展開が間抜けで素敵である。