オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『シークレット・パーティー』

Generation Um..., 96min

監督:マーク・マン 出演:キアヌ・リーブスボヤナ・ノヴァコヴィッチ

★★

概要

盗んだカメラで身の回りを撮影する話。

あらすじ

キアヌ・リーブス ビデオカメラ」で画像検索すると出てくるキアヌがビデオカメラを持って嬉しそうに走っている微笑ましい画像を一度はネットで見たことがあるのではないか。本作はその元となるシーンが収めされている映画である。広場で地面に置かれたビデオカメラを唐突に盗んだジョン(キアヌ・リーブス)が、そのカメラで彼の周囲を撮影しはじめる。特に彼が送迎する二人のコールガール、ヴァイオレット(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)とミア(アデレイド・クレメンス)を。

感想

半ケツにオフショルダーで露出度高めなのがヴァイオレットだが、鏡の前でおっぱいの大きさに悩んだり、ジョンにシャワーシーンを撮影される脱ぎ要員はミアである。なおヴァイオレットも、ジョンにバーのトイレで襲いかかり口淫を施す積極的な桃色要員である(彼女がスゴ技なのかジョンが早いのか、それはすぐに終わる)。ジョンが彼女たちの姿を淡々と撮影しながら、赤裸々だったり意味深だったりする会話が繰り広げられる。意味ありげだが意味は分からない系の会話である。本作自体がそういう系統の映画である。映画に楽しさも意味も、何も求めないのであれば、雰囲気だけは良いのでぼんやりと眺めていられる。退屈と言い換えても差し支えない不思議な感覚である。

ビデオカメラを盗むジョンは、会計の隙にレジのチョコを盗んだりと手癖が悪い男である。カップケーキをムシャムシャと頬張ったり、朝食のオムレツにケチャップをかけるのに苦戦したり、車で音楽を聞きながら踊りだしたりと格好悪いキアヌが見られる。しかし、格好悪いけれど格好いい。冴えない男の役なのに格好いいのが凄いのか、どう見ても格好いいのに完全に冴えない男を演じられるのが凄いのか。他に何も求めないのであれば、そんなキアヌをぼんやりと眺めていられる。ちなみに、エンドロールで歌うキアヌも見られる。

ジョンは陰気な男らしく色々と悩んでいて、印象的な台詞もあったりする。「何かを頑張って胸を張れたとしても、それさえ妥協でしかない」という彼の気持ちはよく分かる。三十郎氏にも思い当たる節がある。そういう会話の節々に面白いところはあったりするが、それが映画としての面白さに繋がっているわけではない。個別に面白くても、全体としては意味を成していない。何度でも書くが、意味を求めてはいけない。

ヴァイオレットは「女は処女を喪失すると相手のことが嫌いになる。失って初めて大切さに気づくから」と言う。……そうなの?

ヴァイオレットとミアのお仕事中の無表情ぶりが印象的だった。

原題の『Generation Um...』は「(答えの出ない問題に)うーん…と悩んでいる世代」という意味でよいのだろうか。これは邦題がつけづらい。カタカナに置き換えるだけでも難しい。どうせヒットしないし、担当者がいい加減な邦題で済ませてしまう気持ちも分かる。