オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『シャーク・キラー』

Shark Killer, 88min

監督:シェルドン・ウィルソン 出演:デレク・テラー、エリカ・セラ

★★

概要

サメに食べられた巨大ダイヤモンドを探す話。

短評

感想に困る映画である。本作のサメは海から出てこない普通のサメなので、あえてその“ありえなさ”を楽しむというサメ映画的な楽しみ方ができない。そもそもサメの出番が少なく、半分ラブコメ半分アクションで、サメはおまけ程度である。サメ映画として観なくても普通につまらない。かと言って純然たる駄作というわけでもない。サメは魚類であり、サメ釣りを楽しむ人もいると言うが、今回は三十郎氏がサメに釣られてしまったということになる。

あらすじ

対鮫、対人、対女の全てに滅法強い長身マッチョのサメハンター・チェイス。彼の兄ジェイクが「サメがダイヤを食べちまったから助けてくれ」と頼むので、チェイスは仕方なく捜索へ。ダイヤモンドを好物とし、全身がダイヤモンドの如く輝くダイヤシャークと死闘を繰り広げることはなく、ダイヤを食べたホオジロザメの登場も最終盤までお預けである。ジェイクの弁護士ジャスミンとイチャついたり、実はダイヤはジェイクのものではなくニクスというマフィアのボスのものだったというサメとは関係のない展開に終始する話である。

感想

出番の少ない分サメのCGの出来自体は悪くないものの、活躍の程度は物足りない。サメが出てきたかと思えば、小さくて可愛らしかったり、チェイスにグサグサと刺されてあっさり殺されてしまう。本作はコミカルな要素が強いが、サメに対して強すぎる主人公を見て笑うという類のものではないためアンバランスに感じる。『シャーク・キラー』というタイトルに釣られただけであることは分かっているが、サメに対する愛が感じられない。

サメ映画としては完全に期待はずれだし、アクション・コメディとしても出来が悪い。そんな本作にも良いところがなくもない。マフィアのボス・ニクスが運営するドラッグの精製工場は、何故か美女たちが下着姿で働いている。理由は分からない。理由なんて要らないのかもしれない。桃色万歳。ニクスは工場の爆発に巻き込まれて黒焦げになった後もチェイスを追い掛け、巨大な銛で心臓を射抜かれるという壮絶な最期を遂げる。ニクスを演じているのが『ハムナプトラ』のイムホテップ役でお馴染みのアーノルド・ヴォスルーと、本作で唯一顔を知っている俳優ということもあり、彼が主役の映画だったのではないかという気すらしてくる。