オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『スター・トレックVII ジェネレーションズ』

Star Trek: Generations, 117min

監督:デヴィッド・カーソン 出演:パトリック・スチュワートウーピー・ゴールドバーグ

★★

概要

ジェームズ・T・カークは二度死ぬ。

短評

カーク御一行が退役して新しいメンバーを迎えた新シリーズの第一作。スター・トレックについて全くの無知だった三十郎氏は、スター・トレックと言えばスキンヘッドの男が主役の話だと思っていた。言うまでもなくパトリック・スチュワート演じるピカードである。なお、本作の時点ではスキンヘッドではなくサイドに毛が残っている。旧シリーズとは違い、このシリーズはリアルタイムでポスターくらいは見たことがあったためだろう。『ネメシス』が公開された頃になると既に映画好きとしての人生を歩み始めていたため、その存在は認識していたのである。同時にスター・ウォーズ的事情により忌避していたのでもある。

あらすじ

新型エンタープライズ号の処女航海を記念して(どんどん新型が出てくる)、旧型エンタープライズ号の伝説の乗組員たちがゲストとして迎えられる。カーク、チェコフ、スコットの三名である。テスト飛行だけの予定が救難信号を受信して救助活動へ。難民の命やエンタープライズ号の無事と引き換えに、救助作業に当たったカークは宇宙の藻屑となって消える。時は流れて78年後、また新たなエンタープライズ号が救難信号を受信して……。

感想

シリーズを6作も観るとなんだかんだでカークたちに愛着が湧いていたことに気付かされる。新しく出てきたピカードが「俺の代で家名が途絶える……」といきなり泣き出しても、まだキャラクターを掴めていない三十郎氏は置き去りである。このシリーズはそんな湿っぽい話なのか。

引退後に成長を見せるカーク。ゲスト乗船したエンタープライズ号の危機に際して、艦長から助けを請われてウキウキで艦長の椅子に座るかと思いきや、「艦長の持ち場はここだ」と辞して、自分が現場の作業へ。艦長としての持ち場を放棄し放題だった現役時代とはえらい違いではないか。持ち場放棄が現役時代からの習性だとすると自分が現場に行きたいだけな感じはするが、その反省を活かして後進を指導するなんて良い先輩になったものである。

ソラン博士を演じるマルコム・マクダウェルの極悪フェイスも手伝ってある程度スリルの展開には仕上がっていたと思うが(画作りも現代的になってきたので以前ほどの強烈な催眠作用はない)、ネクサスという題材は『カーンの逆襲』のジェネシスのように話が壮大過ぎる。旧シリーズは作数が進むにつれてカークを中心として小さくまとまった話になってきたので見やすくなってきた部分があったものの、キャラクターも把握できない内から壮大な話を始めては「またえらく遠くへ行ってしまったぞ」と白けてしまう。

故郷への長い道』と同じく本作にもタイムトラベル要素がある。同作ではタイムパラドックスについて「未来は既に確定している」と雑に片付けていたが、本作では過去を変えてしまう。ネクサスが万能過ぎる。

本シリーズでのスポック役は顔色の悪いアンドロイドのデータなのだろうか。彼の笑い方が不気味でホラー染みていた。ピカードが、妻子のいる家庭に憧れて空想上の娘にキスさせるおっさんであること以外はキャラクターについて未知数である。他のキャラクターについては今後要注目といったところか。

今更気付いたのだが、この世界にはシートベルトがないのだろうか。船がダメージを受ける度に司令室の乗組員が吹っ飛んでいる。自身の体勢の立て直しに時間がかかれば、船の体勢を立て直すのにも余計な時間が掛かるだろう。三十郎氏がこの世界に転生してシートベルトの概念を紹介すれば、なろう小説の主人公みたいになれるのに。

エンタープライズ号のデッキ部分が離脱して、メインエンジン無しでも航行できるというのには驚いた。