オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』

Fantastic Four, 105min

監督:ティム・ストーリー 出演:ジェシカ・アルバクリス・エヴァンス

★★

概要

宇宙嵐の放射能を浴びた人が突然変異する話。

短評

宇宙嵐の研究中に事故が起きて身体に異変が現れた四人がヒーローになる話である。スーパーヒーローと科学の融合というモチーフらしい。

あらすじ

実直な科学者リードは全身がビヨ~ンと伸びたり平べったく変形するゴム人間ミスター・ファンタスティックに。ヨガを極めておらず火を吹かないダルシム的なヒーローである。彼の相棒ベンは怪力の岩男ザ・シングに。婚約者に逃げられ、エレベーターは重量オーバーで乗れず、コップを持とうとすれば割れ、皆に怯えられる気の毒なヒーローである。リードの元恋人スーザン(ジェシカ・アルバ)は透明人間のインヴィジブル・ウーマンに。透明化したときに服を脱ぐというエロ要員ヒーローである。スーツも透明化するようになったことだけはどうしても許せない。一応テレキネシス的な能力もあるらしい。スーザンの弟ジョニー(クリス・エヴァンス)は空飛ぶ火だるまヒューマン・トーチに。最大出力は超新星レベルという危険なヒーローである。

感想

以上のようなヒーローの紹介が映画の大半を占めている。「身体に異変が起きた!これは困った、どうしよう」と戸惑いながら元に戻る方法を研究しているという話なので、当然盛り上がりに欠ける。研究していると言っても戻ってしまってはヒーローでなくなってしまうし、ベン以外はさほど困ってもいないので、そこに真剣味はない。

現実のヒーローは人助けをするだけでヒーローだが、映画のスーパーヒーローは敵と戦わねばヒーローと認められない。そこで、最後に取って付けたように敵と戦う。敵は共に宇宙に行った嫌味な金持ち男ヴィクターが変異し、鋼の肉体と電気を操る能力を持ったドクター・ドゥームである。「ファンタスティック・フォーの四人にはこんな能力があります」というお披露目会的な戦いに終始している割には能力がフルに活かされているようには見えなかった。

本編はイマイチながら見どころが二つ。一つは、ジェシカ・アルバの下着姿。透明人間と言えば、男がなるのが定番である。透明になった男は、その能力をなんとか桃色方面に活かそうとするものである。ところが、女性が透明になった場合、彼女が桃色を望まずとも、透明であるために服を脱げば既に桃色である。今この瞬間ジェシカ・アルバが公衆の面前で全裸になっていると考えるだけで迸るものがある。彼女は市民に追い掛けられると服を脱ぎ捨てながら透明になって逃げる。下着を拾った男性は一生分の運を使い果たしたと言っても過言ではない。

もう一つは、キャプテン・アメリカの下積み時代が見られることである。一度ヒーロー映画に出演してコケると、次に出演したヒーロー映画が当たるというジンクスは彼とライアン・レイノルズの他には誰がいるのだろう。他のコケたヒーローたちにも期待したいところだが、デアデビルバットマンとしても成功したとは言えないので、このジンクスが常に適用されるわけではなさそう。

マーベルのヒーロー映画である。20世紀フォックスが権利を持っているようなので、いずれMCUにも登場するのだろうか。本作以前にもロジャー・コーマンが映画化しており、2015年のリブート版は更に酷い評価を受けている。三度目の正直とはならなかったが、四度目の正直はあるのか。