オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『プレデター』

Predator, 106min

監督:ジョン・マクティアナン 出演:アーノルド・シュワルツェネッガーシェーン・ブラック

★★★

概要

シュワちゃんが姿の見えない敵と戦う話。

あらすじ

葉巻を咥えたグラサン野郎という悪役のような外見の男がヘリコプターから降り立つ。この男が本作の主人公ダッチ、つまりシュワちゃんである。戦友のディロンと再会するやいなや力比べをしてたくましすぎる上腕二頭筋を誇示し、戦場でもやたらと薄着で大胸筋や三角筋を見せつける。ジャングルなのにそんな薄着では虫刺されが心配である。シュワちゃんを指揮官とするマッチョ部隊が、説明されていた任務とは違う目的があったというどうでもよいドラマ要素を交えつつ、未知なる敵の襲撃を受ける。

感想

舞台は中央アメリカの架空の国となっているが、ジャングルとゲリラ、そして姿の見えない敵というモチーフは間違いなくベトナム戦争やベトコンの隠喩だろう。シュワちゃんベトナムに乗り込んでいれば、キャプテン・アメリカナチスを圧倒したしたようにベトコンを蹂躙できただろうか。というのは置いといて、自分たちが屈した相手をエイリアンのように恐ろしい相手として描くアイディアは面白い。

プレデターは、サーモグラフィーで周囲を認識、光学迷彩により姿を隠し、プラズマ砲で攻撃と、マッチョ部隊にとっては想像もしなかった強敵である。しかも、本体はシュワちゃんよりもデカいときた。無敵に思えた強力な部隊が現地の悪魔的な反撃に返り討ちに遭うという展開もベトナム的である。味方部隊が壊滅させられ、頭蓋骨をトロフィー扱いされるというのも、得体の知れないベトコンに対する恐怖を反映したのだろう。

このようにテーマとしては社会派なところがあるものの、シュワちゃん主演の映画である。巨大な筋肉が唸りを上げ、マシンガンをぶっ放す。面倒なことは忘れて楽しめる痛快なアクション映画である。身体に泥を塗って文字通り泥臭くなったシュワちゃんが泥臭く勝利する。それ以外に何も要らない。泥シュワちゃんが暗闇に包まれたジャングルで松明を片手に咆哮を上げるシーンは格好いい。

強力な装備を誇り、マスクをつけた状態だっと格好いいプレデター。マスクを外すとブサイクである。三十郎氏はプレデターを得体の知れない敵、ベトコンと捉えたが、見方を変えれば彼らの方が人間よりも遥かに進んだ文明を誇っている。対するシュワちゃんはターザン的で原始的な生き物である。なんだかよく分からなくなってきた。シワ少き脳みそで考えようとするからこうなる。全てを筋肉に委ねよ。

割とグロテスクな描写が多かったが、地上波で放送された時にもカットされなかったのだろうか。

それにしてもジョン・マクティアナンという監督は最後に爆発させるのが好きなのだな。

プレデター(字幕版)

プレデター(字幕版)