オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『アクアクリーチャーズ』

Blood Lake: Attack of the Killer Lampreys, 87min

監督:ジェームズ・カレン・ブレザック 出演:シアラ・ハンナ、スージー・アブロマイト

★★

概要

ウミヤツメが大量発生する話。

短評

劇中で“歯の生えた肛門”と称されるウミヤツメが人間を襲う話である。ウミヤツメとは大型のヤツメウナギであり、ホタテに似た食感を持つ珍味なのだとか。エリザベス女王も即位60周年の式典で絶滅危惧種ヤツメウナギの代わりに召し上がったそうである。敵が数と攻撃力に特化したアサイラム式モンスター・パニックものだが、ウミヤツメの陸上での行動や、細身の体を活かして人体の穴という穴から出たり入ったりする以外はピラニア映画の亜種だと考えてよい。

感想

ウミヤツメが気持ち悪い。湖からピョンと飛びて出てくるところまでは普通のバカ映画のようだったが、大量のウミヤツメが壁を登り、床を這いずり回る姿はグロテスクである。人を襲う姿はあまり怖くないのだが、大量にウヨウヨしている映像はナメクジ的で怖い。生理的嫌悪感が凄い。予期せずして壁を這うナメクジを見てしまったような気分になる。目玉に噛み付くシーンがやけにリアルで、グロテスク方面にはこだわりを感じた。

ニコール(シアラ・ハンナ)の恋人アレックスが意外にも良い奴で、名前を間違える主人公が嫌な奴に見えた。お隣のエロ婦人エレン(スージー・アブロマイト)が彼を誘惑したくなるのも無理はない。彼女がアレックスの登場前にウミヤツメの襲撃を受けず、若い女を連れて現れるアレックスと対峙した姿も見てみたかった。

演出としては安っぽいのだが、ニコールが湖から上がった時に足が血まみれになっているシーンは意外にもギョッとした。

ウミヤツメの唾液には血液の凝固を妨げる作用があるらしい。ウィルが噛まれた箇所に包帯を巻いて止血していても出血が続いているのは意外にもこだわりのリアルな描写だったのかもしれない。

クリストファー・ロイドが町長役で出演している。主人公の行動を妨害した挙げ句、肛門からウミヤツメの侵入を許し、口からウミヤツメが出てくる悲惨な役である。役どころはともかく、(5年前の映画だが)お元気そうで何より。

カイルが屋根裏部屋から自分の存在を伝えるために、自分よりも高い位置にある窓に向かって眼鏡を掲げているのだが、どうやって偏光すれば外の階下にいる人を照らすことができるのだろう。

“意外にも”という言葉を何度も使ってしまった。しかし、意外にも面白いということはなく、普通につまらない映画である。

アクア・クリーチャーズ [DVD]

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