オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『オーシャンズ12』

Ocean's Twelve, 125min

監督:スティーヴン・ソダーバーグ 出演:ジョージ・クルーニーブラッド・ピット

★★★

概要

テリー・ベネディクトに盗んだ金を返す話。

短評

お宝を盗んでも自分たちのものにならないし、仲間を集めるのはダニーではなくテリー。これはワクワクしない。それでも観ている内に楽しくなってくる。そんなものである。ラスベガスを離れてアムステルダムとローマが舞台というのはなんともオシャレではないか。

あらすじ

オーシャンズ御一行がテリー・ベネディクトに見つかる。「二週間以内に利子をつけて金を返せ。さもなくば……」。ベガスの一件で国内では派手に動けない御一行は仕事を求めてヨーロッパへ。

感想

「皆で金庫破ってやろうぜ!」と団結して気持ちよく盗んだ前作と比較して、上述の通り胸躍る内容ではない。そもそも何も盗んでいない。泥棒映画として観客を楽しませるよりも、観客を騙すことに力点が置かれている。ソールが鼻を擦ってテスに合図を送ったり、FBIの件からも『スティング』を意識していることが分かる。最後に時間を巻き戻して「こういうことでした」と説明する辺りはガイ・リッチー的である。初めて観たときには「マジかよ、すげえ」と素直に驚いたものだが、トリックの核心部分が少々フェアではないように感じた。

どこまでが計画だったのか、どこまでが演技だったのか。そんなことを考えると楽しいタイプの映画である。オーシャンズ逮捕後のライナスたちの会議がカメラに捉えられていることが確認できたりと、分かると繋がるシーンが三十郎氏の気付いていない場所にも散りばめられているのだろう。

さて、問題のジュリア・ロバーツである。ジュリア・ロバーツジュリア・ロバーツに似ているからジュリア・ロバーツを演じさせてみよう。劇場公開当時、三十郎氏はこのネタに大いに困惑した。これは面白いのか……。笑うべきなのか……。逡巡の結果、三十郎氏はスベっていると断じた。月日が流れた今、やはりこのネタが面白いとは思えない。駄目な演出を通り越して禁じ手ではないか。何かのパロディなのか。それとももっと深い意図があるのか。本作には他にいくらでも考察すべき箇所があるのに、ここばかりが気になっている。

一番のお気に入りは、ナイト・フォックスのセンサー潜り抜けダンス。凄いけど、格好いいのか気持ち悪いのか分からない。彼は音楽を聞きながら異形を成し遂げるが、イヤホンのコードがセンサーに当たるリスクもあるのではないかと思う。

ラストシーンは不満である。前作の噴水は完璧だったのに。お前ら、盗金返しただけなんだから、喜んでないで次の仕事しろ。

「何歳に見える?」と質問していたクルーニーの当時の年齢は43歳。ブラピが41歳である。原因は髪の色だろうか。坊主頭のブラピは格好いい。

オーシャンズ12 (字幕版)