オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ゴーストフライト407便』

407 เที่ยวบินผี(407 Dark Flight 3D), 104min

監督:イサラー・ナーディ 出演:マーシャ・ワタナパーニット、ピーター・ナイト

★★

概要

飛行機が幽霊に襲われる話。

短評

タイ製のホラー映画である。ホラー映画と呼んでよいのか分からないが、多分ホラー映画である。つまり、全く怖くない。ストーリーは至極真っ当なホラー映画の文脈に沿っていると思うのだが、幽霊に取り憑かれた人の描写がギャグにしか見えなかったり、民族衣装を着た幽霊が出現したりと笑えるシーンばかりがインパクトを残した。

あらすじ

パイロット志望の女子高生とその両親、過去の事故により幻覚に悩まされる美人CAとCA仲間、香港からのお姉さん、をナンパしたいドレッドヘア、白人男、お坊さんなどなどを乗せた407便はバンコクからプーケットへと飛び立つ。

感想

飛行中の旅客機に幽霊が現れるというフライト・パニック・ホラーだが、本作では画期的な幽霊対策が提示される。「幽霊は幻覚を見せているに過ぎない。目を閉じて幽霊の好きにさせておけばよい」「殺されたら殺されたで幽霊と戦えるようになる」。この開き直りには感心するが、そうは問屋が卸さない。幻覚で他の乗客が幽霊に見えだしたオバさんが無双モードに入ってしまう。全員が開き直りを共有できていれば幽霊に勝てたのに。最初に憑依された白人の存在は映画の中でもなかったことにされているので無視するものとする。なお、お坊さんは役に立たない。

面白幽霊がいくつか登場するが、その中で特に良いのはゾンビ的なCAである。幽霊映画なのかモンスター映画なのかよく分からなくなっているが、特段気にするようなことではない。もっとツッコむべきところがあるはずである。ゾンビCAがあまり活躍しないのは残念なのだが、そのビジュアルは強烈。いっそ『ゾンビCA』というタイトルの別映画を作ってほしい。ゾンビ化したCAは生前の習慣に従って通常業務をこなしているが、乗客がイレギュラーを起こすとゾンビCAもイレギュラーを起こして乗客を食べる。面白くなりませんかね。現実に航空会社がゾンビCAを導入すれば、迷惑な乗客も大人しくせざるを得ない。

女性的な男性CAや男性的な女性CAが当然のように登場する。さすがタイである。ここで三十郎氏はふと疑問に思う。もしかしてヒロインの美人CAネウもレディーボーイなのではあるまいか。調べてみると、彼女は女性的な女性とのことであった。

本作に登場するサンセット航空では、離陸前に安全確認の謎ダンスが披露される。三十郎氏は謎ダンスに遭遇したことはないが、春秋航空の謎体操なら見たことがある。意外と楽しいものである。何と言っても美人CAを凝視しても不自然にならないところが良い。